ポーラ化成工業・川村研究員、優秀演題賞を受賞！次世代リスク評価の革新

ポーラ化成工業・川村研究員が受賞

ポーラ・オルビスグループの一員であるポーラ化成工業株式会社の川村悟史研究員が、2025年11月1日から3日にかけて行われた「日本動物実験代替法学会第38回大会」において、優秀演題賞を獲得しました。本大会では、川村研究員が行った発表が特に評価されたことが、受賞の要因となっています。

受賞研究の背景

川村研究員の研究は、化粧品成分の安全性評価における新たな手法「Next Generation Risk Assessment」（NGRA/次世代リスク評価）の普及を目指したものです。特に、全身における毒性評価を行うためには、成分が体内にどれだけ吸収されるかを予測する必要があり、血中濃度シミュレーション技術が期待されています。

研究の内容と意義

彼の発表タイトルは「オープンソースツールを用いたNext Generation Risk Assessment（NGRA）のケーススタディ」で、ポスター形式で紹介されました。この研究では、オープンソースのソフトウェアを使って化粧品成分の血中濃度シミュレーションが行われ、その有用性が示されました。この取り組みは、高価なソフトウェアが必要だった従来のアプローチに代わるものとして、実用性が高いことが評価されています。

川村研究員は、「科学の知見に基づく安全性の確保には、常に最新の研究や技術開発への挑戦が不可欠です」とコメント。今後も、この分野の発展に力を尽くす姿勢を示しています。

研究成果の意義

川村研究員の取り組みは、次世代リスク評価の普及と発展に寄与することが期待され、特に化粧品業界においては重要なステップと言えるでしょう。また、彼の研究は「イノべる活動」という自由に発想する環境の中で行われたもので、多様な意見が交わされることで新たな成果が生み出されています。ポーラ化成工業では今後も、研究を通じて「妙なる価値」を創出することを重視し、さらなる研究開発に邁進していく方針です。

日本動物実験代替法学会について

日本動物実験代替法学会は1989年に設立され、動物実験の適正施行の国際原則である3Rs（Reduction：動物数削減、Refinement：動物に対する苦痛軽減、Replacement：動物を用いない代替法への置換）の推進を目的としています。今回の大会では、優秀演題賞が103件のポスター発表の中から、特に優れた発表の２件に授与されました。

川村研究員の成果は、今後、化粧品の安全性評価における新たな指針を示唆するものであり、この分野における研究の進展にも寄与することが期待されます。ポーラ化成工業が進める次世代リスク評価への取り組みは、今後の化粧品業界全体の進化を導く重要な要素となるでしょう。