クリュッグとマックス・リヒター、新たなるコラボレーション
シャンパーニュのプレステージメゾン、クリュッグが、現代の作曲家でありピアニストのマックス・リヒターとの新プロジェクト「Every Note Counts」を発表しました。このプロジェクトは、シャンパーニュと音楽が交錯する独自の世界を築くもので、音楽界の重要な存在であるリヒター氏の才能からのインスピレーションが色濃く反映されています。クリュッグのセラーマスター、ジュリー・カヴィルのこだわり抜いたシャンパーニュと、リヒター氏の音楽が共鳴し、一つの作品が形作られる様子はまさに衝撃的です。
「Every Note Counts」の哲学
この新プロジェクトの核心にあるのは、クリュッグ創業者ヨーゼフ・クリュッグが掲げた「どんな気候にも影響されず、常に最高品質のシャンパーニュを生み出す」という信念です。クリュッグは、特定のブドウ品種に依存することなく、シャンパーニュの複雑さや均整、繊細さを追求してきました。その結果、各ワインが持つ個性は一音一音に宿る意味を持っています。シャンパーニュと音楽の両方で、全ての要素が美しく調和する瞬間が「Every Note Counts」という理念に集約されているのです。
2008年からインスパイアされた三部作
新プロジェクトは、2008年にクリュッグが発表した特別なキュヴェに触発されています。この年は自然の恵みを受け、特に豊かな特徴を持ったシャンパーニュが生まれました。クリュッグのジュリー・カヴィルはこの年を象徴する3つのシャンパーニュ、「クリュッグ クロ・ダンボネ2008」「クリュッグ 2008」「クリュッグ グランド・キュヴェ 164 エディション」を創造しました。マックス・リヒターはこれらのシャンパーニュそれぞれの特性を引き出すオリジナル楽曲「Krug from Soloist to Orchestra in 2008」を制作しました。
音楽の構成
この三部作は「Clarity(クラリティ)」「Ensemble(アンサンブル)」「Sinfonia(シンフォニア)」の三楽章で構成され、それぞれが特定のシャンパーニュのエッセンスを音楽で表現しています。第1楽章「Clarity」では、クリュッグ クロ・ダンボネ 2008の純度を独奏曲として強調。第2楽章「Ensemble」では、理想的な2008年の気候がもたらしたテクスチャーと均衡を室内楽の形で表現。最終楽章「Sinfonia」では、11年の歳月をかけてブレンドされた127種のワインから生まれたクリュッグ グランド・キュヴェ 164 エディションの豊かさが交響曲として響きます。
リヒターの音楽の魅力
マックス・リヒターは、音楽業界の革新者として知られ、クラシック音楽と電子音楽を融合させるユニークなスタイルで多くのファンを魅了しています。彼の作品はダンスや映画、アートなど多岐にわたり、人間の深い感情を音楽に昇華させる力を持っています。代表作「On the Nature of Daylight」は、ストリーミングで合計30億回以上の再生を記録し、彼の音楽が持つ普遍的な魅力を物語っています。
クリュッグの歴史
クリュッグは1843年に創業され、その創立者であるヨーゼフ・クリュッグは、シャンパーニュの本質を「歓び」に見出しました。彼は、気候の違いにも左右されない卓越した品質のシャンパーニュを実現し、メゾンの基盤を築きました。それは今日まで受け継がれた理念であり、クリュッグ家は歴史と革新の両方を大切にしてきました。
この新たなコラボレーションがもたらす体験は、シャンパーニュと音楽がどのように結びつき、互いの魅力を引き出すのか、その一端を感じさせてくれることでしょう。プロジェクトの詳細は
こちらでご覧いただけます。なお、マックス・リヒターによる楽曲とドキュメンタリー映像は、2026年2月に公開予定です。