新たな文具と雑貨の未来を探る商談会
2025年9月12日、東京都立産業貿易センター台東館において、文具と雑貨の商談会『Discover New Items 2025 Autumn』が開催されました。このイベントは、日本出版販売株式会社(日販)と中三エス・ティ株式会社の共同によるもので、初めて出展する14社を含む123社が参加し、新商品や季節商品、トレンドアイテムを一堂に展示しました。
豊富なラインナップと活気ある商談
会場には、取引書店や文具店の関係者が約500名訪れ、その場で新商品の商談が盛んに行われました。特に注目を集めたのは、日販のオリジナル文具・雑貨ブランドである「Old Resta」や「Fonte」の展示です。また、来場者が手に取って体験できるコーナー「ふれるーむ」も設けられ、商品に直接触れることができる貴重な機会となりました。
展示の中では、ボードゲーム専用のコーナー「ゲームのひろば」や、子ども向けの雑貨を年齢別に選べる「いくつのぎふと」コーナー、環境に配慮した商品を提案する「地球に優しい文具」など、多彩なテーマ別の展示も行われていました。また、学研ステイフルからは「くらはしれい」ステーショナリーシリーズや「ノートにかぶせる猫耳ポーチ」といった新商品も注目を浴びました。
開会の挨拶と業界の未来
イベントの冒頭には、日販の専務取締役である中西淳一が挨拶をし、経済産業省が提案する「書店振興プロジェクト」の重要性に触れました。書店が文具や雑貨といった新たな商材を展開することが推奨されている中で、今回の商談会がその利点を一堂に示す場となったことを強調しました。
中西専務は、出版業界に厳しい状況が続いているものの、2025年8月には書籍ジャンルの売上が前年を上回るという好成績も報告しました。特に、「大阪・関西万博」関連商品や、映画『鬼滅の刃』などが売上を牽引している点が、文具や雑貨業界にも影響を与えることを指摘しました。そして、日販としても、新たな取り組み、例えば人気コンテンツとの連動による施策や、書店以外での販売実験に挑む意義を語りました。
各社の協力と市場活性化
次に、出展メーカーを代表して挨拶を行ったのは、サンスター文具株式会社の小林大地会長。彼は、消費者に響く魅力的な商品が数多く出展されているとし、出展企業や来場者が協力してワクワクする売り場を創ることの重要性を訴えました。他社との競争を超えて、共に協力し合うことで消費者の購入意欲を高められると述べ、まさに「ONE TEAM」として一致団結する姿勢が求められることを強調しました。
会場の様子と参加した企業の展示
今回の商談会では、盛りだくさんの展示が行われ、来場者からも多くの反響がありました。特に「ふれるーむ」では、クリエイティブな制作体験を通じて、消費者の創造力を刺激する試みがなされ、参加している企業スタッフも熱心にサポートしていました。
展示会を通じて、参加者が新たな発見や触発を受け、今後のビジネス展開につながることが期待されます。文具業界の未来を見据えたこの商談会は、多くの人々に新しいアイデアをもたらす、非常に実りあるイベントとなったことでしょう。