メナード化粧品の新技術でメイクが変わる
日本メナード化粧品株式会社が、株式会社トウチュウとの共同研究により、魅力的なメイクアップ効果を引き出す新しい原料を開発しました。この原料は、光を特定の方向へ反射させる「再帰性反射」という特性を持っており、従来の化粧品にはない新たな美の表現を可能にします。
再帰性反射とは?
再帰性反射は、光がどの方向から入っても光源の方向へ反射する特性です。この技術を化粧品に取り入れることで、対象物が明るく輝いて見えるため、特に夜間や暗い場所での視認性を向上させることが期待できます。これには道路標識や安全ベストなどの実用例があり、一般的なメイクアップの技術とは一線を画します。
既存の技術とは異なる新しい視点
従来の化粧品は主に鏡面反射と拡散反射を利用していました。鏡面反射は滑らかな表面で光を一定方向に反射し、ツヤや立体感を出します。一方、拡散反射は光を様々な方向に散らし、ソフトフォーカス効果をもたらす特性です。このように、従来の技術はそれぞれの特性を使い分けるものでした。しかし、メナードが開発した再帰性反射は、これらとは異なる新しい軸を提供し、化粧品にさらなる可能性を持たせるものです。
光源方向への反射特性
新たに開発されたこの球状粒子は、既存の化粧品原料と比較して、2.6倍もの再帰性反射特性を持つことが実験によって確認されています。この数値は、メイクアップの新しい表現方法を提案するにあたり、非常に注目に値します。この新しい粒子を用いることで、これまでのメイクアップ効果に新しい風を吹き込むことが期待されています。
未来のメイクアップのビジョン
今後、メナードはこの革新的な玉状粒子の応用に力を入れ、メイクアップの表現方法を広げる取り組みを進めていきます。従来の技術に頼ることから脱却し、より新しい美しさを作り出すことが可能になるのです。この進化は、メイクアップの世界において新たな価値観をもたらすことでしょう。
この研究成果は、2025年5月に宮城県仙台市で開催される粉体工学会において発表される予定です。このような取り組みが今後どのように進化していくのか、大いに注目したいところです。