AIによるインフルエンサーの影響力を評価する新指標が発表

インフルエンサー評価の最前線に躍り出た「Brand Aura Index」

最近、台湾のiKala (アイカーラ)傘下のインフルエンサーマーケティングプラットフォーム「Kolr（カラー）」が、AIを活用してブランドの影響力を定量化するための新しい指標「Brand Aura Index（ブランド・オーラ・インデックス）」を発表しました。これはアジア初の試みで、特にインフルエンサーマーケティングに携わる企業やブランドにとって、大きな意義を持つものとなります。

ブランドとインフルエンサーの新たな関係性

現在、SNSの普及に伴い、InstagramやYouTubeといったプラットフォームでのインフルエンサーの影響力が重要視されています。ブランドの認知度や購買意欲を高めるための戦略として、インフルエンサーとの協力は欠かせません。しかし、これまでの評価基準は多くの場合、断片的で計測が難しかったため、多くの企業がその費用対効果を測りかねていました。

そこで、「Brand Aura Index」の登場です。従来の評価方法を覆すこの新指標は、AI技術を駆使してブランドの影響力を「標準化・可視化」し、投資対効果を分かりやすく示すことを目指しています。

AI技術を支えとした4つの評点

「Brand Aura Index」は、50,000以上のブランドとのデータを元にして構築されたもので、以下の4つの指標で構成されています：

- Exposure（露出度） : リーチの広さと頻度を計測
- Resonance（共鳴度） : ユーザーの反応の深さを評価
- Vitality（活性度） : コンテンツの鮮度と拡散力をチェック
- Affinity（親和度） : ファンとの結びつきを測定

これら4つの指標を組み合わせることで、Brand Aura Indexはブランドの影響力を科学的に評価し、可視化します。この新しいアプローチにより、マーケティング担当者は直感だけに頼ることなく、データに基づいた意思決定ができるようになります。

台湾ビューティーブランドランキング

2025年第4四半期の「Brand Aura Index」に基づく台湾のビューティーブランドランキングでは、日本の「SK-II」が栄えある首位を獲得しました。この成功の背景には、男性インフルエンサーのIvan Chang氏とのコラボレーションがあげられます。彼の施策は、「男性にもスキンケアが自信の表現である」というメッセージを広め、多くの支持を集めました。

1. SK-II
2. YSL Beauty
3. Laneige（ラネージュ）
4. Dasique
5. Fenty Beauty
6. Lancôme（ランコム）
7. Chanel Beauty（シャネル）
8. Prada Beauty
9. Maybelline New York
10. The Ordinary

日本市場への展開と期待

iKala Kolrは、2026年第一四半期には日本市場向けの「Brand Aura Index」を発表する予定で、そこに向けた施策が進行中です。これにより、日本の企業に対しても、SNSを活用したインフルエンサー施策の透明化が進み、効果的なマーケティング戦略が提供できる環境が整うでしょう。

成功するブランドには「一貫性のあるストーリーテリング」や「インフルエンサーとの高い親和性」が共通して見られます。今後もiKala Kolrはアジアにおいて、データドリブンなインフルエンサー施策を推進し続けるでしょう。

会社概要とサービス内容

iKalaはAIに基づいたビジネス変革を支援する企業であり、フォーチュン500に名を連ねる企業を含む1,000社以上とパートナーシップを結び、50,000以上のブランドとの協業データを基にサービスを展開しています。

マーケティングテクノロジーやクラウドサービスをはじめ、多岐にわたるAIソリューションを提供し、顧客との密なコミュニケーションを図っています。