ファッションの未来を変える!生分解性接着芯の新素材が登場
ファッションの未来を変える新素材
ファッション業界での持続可能性への関心が高まる中、新たな素材「生分解性ダブルドット」接着芯が誕生しました。この革新的な接着芯は、日東紡アドバンテックス 株式会社とBioworksの共同開発により実現したもので、環境に優しい未来の衣料品に大きく貢献することが期待されています。
生分解性ダブルドット接着芯の特長
開発の背景
ファッション業界では、従来の石油由来の素材からの脱却が求められています。近年、表地に使用される生分解性素材が増えているものの、接着芯に関しては開発が遅れていました。そこで、日東紡アドバンテックスとBioworksは2022年から共に新しい接着芯地の開発に挑んでいました。
接着芯地は衣料のさまざまな部分に使われるため、この分野での生分解性素材の開発が求められていました。「生分解性ダブルドット」接着芯により、衣料品のコンポスト処理が可能になり、さらにその素材は幅広い衣料に対応できるため、ファッション業界のクローズドループ(循環型社会の構築)を推進する重要な一歩となるでしょう。
設計に込められた工夫
この新しい接着芯は、PlaX™という環境負荷の少ない素材を使用しており、加水分解により最終的には水と二酸化炭素に分解されます。この特性により、従来型の接着芯では難しかった衣料のコンポスト処理も可能になり、同時に製造過程でのCO2排出も大幅に削減されています。
さらなる技術革新への期待
日東紡アドバンテックスとBioworksは、今後も共同研究を続け、より性能の高い接着芯地や持続可能な副資材の開発に注力するとのことです。この新しい素材は、製造時の環境負荷を減少させるだけでなく、使用後のリサイクルも容易に行えるため、素材のモノマテリアル化にも貢献できると期待されています。特に、繊維業界のリサイクルにおいては、サステナブルな選択肢としてますます注目を集めることでしょう。
Bioworks社の理念
Bioworksは、「つくる喜びと、着る豊かさが続く新たなエコシステム」というビジョンを持ち、植物由来の新素材「PlaX™」の製造に取り組んでいます。2015年からの研究開発を経て、2021年に繊維事業への展開を果たし、環境に優しい活動を促進しています。特に接着芯など目に見えにくい部分で使われる素材に焦点を当て、サステナブルな転換を加速させています。
今後の展望
この新しい生分解性接着芯が衣料品にもたらす影響は計り知れません。持続可能なアパレル産業の実現に向けて、日東紡アドバンテックスとBioworksはパートナーシップを強化し、環境を考慮した革新的な副資材の開発へと邁進するでしょう。この動きは、ファッション業界に新たな風を吹かせ、未来の衣料品の在り方を大きく変えていくに違いありません。
今後の開発に注目し、私たちもその進展を応援していきたいですね。