春日井製菓、男性育休の先駆けとして評価
春日井製菓株式会社は、愛知県名古屋市に本社を構える老舗の菓子メーカーで、その取り組みがついに評価されました。厚生労働省が発表した「共育(トモイク)プロジェクト」において、春日井製菓は東海地域の好事例として選ばれ、2025年に開催される展示会ではその実績が紹介されます。このプロジェクトは、男女を問わない育児への積極的な関与を促進する取り組みで、春日井製菓は、その中でも特に男性育休の制度に力を入れています。
男性育休の背景と導入のきっかけ
春日井製菓の男性育休の制度は、2016年から導入されていますが、その歴史は意外にも早く、2011年には「女性の活躍推進企業」として名古屋市に認定されていました。これは、当時の社長(現在の会長)が、女性だけでなく男性も育児に関与する必要性を早くから理解していたことに起因しています。その後、社長自身が育児に積極的に関わる様子を通じて、男性社員たちにも育児参加の意義を説いてきました。
2016年には、男性社員が出産後3か月以内に取得できる「短期育児休暇制度」を独自に導入し、働きながら育児に参加できる環境を整えました。2022年の法改正を機に、さらに制度が充実し、より柔軟で実際に利用しやすい育児休暇制度へと移行しました。
育児と仕事の両立を目指して
春日井製菓では、育児休暇を取得する際に社員と人事が密に連携し、一人ひとりに合ったプランを設計します。意識は「育児に関わる」から「育児を共にする」へと変化してきており、経営層からも育休を取得するためのサポート体制が整備されるよう指示が出ています。このように、全社員が支え合う文化が築かれつつあるのです。
また、職場での受け入れ体制にも力を入れており、男性育休を取得したいと考える社員が安心して制度を利用できる環境を整えています。特に、手取りの減少に対する不安を軽減するために、親身な説明会を開くなど対応を行っています。
育休取得後の環境
育休を取得した社員たちは、同僚との自然な会話を通じて制度を理解し合っています。「特別なこと」ではなく「ごく普通のこと」として、育児休暇が受け入れられている様子がうかがえます。これは、社員全体の意識が高まった結果であり、育児と仕事の両立が可能な職場環境が実現されている証です。
展示会の概要
春日井製菓は、2025年7月23日から25日まで名古屋で開催される「人事・総務・経理WEEK」に出展します。ここでは、共育(トモイク)プロジェクトのブースにパネル展示が行われ、セミナーでも育児休暇の取り組みについて紹介される予定です。このような機会を通じて、さらなる理解と支持が広がることが期待されています。
まとめ
春日井製菓の男性育休に関する取り組みは、現代の働き方改革や家庭の在り方において非常に意義のあるものです。この制度が他の企業にも広がり、男性の育児参加がより一層促進されることを願っています。春日井製菓は今後も「おいしくて、安心して多くの人々に愛され続けるお菓子作り」を理念に、社員が働きやすい環境を提供していくことでしょう。