新しい発見!キユーピーの卵黄型マヨネーズのコクの秘密
キユーピー株式会社は、2025年度の日本農芸化学会札幌大会で、卵黄型マヨネーズの味わいに深く関わる成分についての研究成果を発表します。特に注目すべき点は、卵黄由来の低分子ペプチドがコクに大きく寄与する可能性が明らかになったことです。これは、卵黄型マヨネーズがどのようにして豊かな風味と深い味わいを実現しているのかを理解する大きな手がかりとなります。
卵黄型マヨネーズとは
卵黄型マヨネーズは、豊富な卵黄を使用したクリーミーな調味料で、そのコク深い味わいが多くの人々に愛されています。保存期間が長くなるほど、その味わいが変わることが知られています。製造直後よりも、特に数週間後にコクが増すという現象が、研究によって証明されています。卵黄の量が多いほど、風味が豊かになるという特性も確認されています。
研究の目的と方法
本研究の目的は、卵黄型マヨネーズのコクを形成する成分の探索です。このため、異なる卵黄配合比率のマヨネーズを対象に、保存前後で官能試験を行いました。官能試験とは、実際に食べた人の味覚を通じて評価する方法で、味に対する実際の感覚を測ります。
研究結果の概要
結果は非常に興味深いものでした。卵黄配合量が多いマヨネーズでは、保存によって低分子ペプチドの量が増加することが示されました。一方で、高分子ペプチドやタンパク質は、卵黄量が多いマヨネーズにおいては保存後に減少することが確認されています。この現象は、低分子ペプチドがマヨネーズのコクを形成する手助けをしているのかもしれません。
事前検証とその結果
卵黄を高配合した卵黄型マヨネーズは、保存前後でコクに明らかな違いがあり、保存後にコクがより強く感じられることが判明しました。この結果は、コクの要素を評価するために訓練されたパネリストによって支持されています。
さらなる試験
卵黄の配合量が異なる2種類のマヨネーズも調査しました。この試験では、低卵黄型と高卵黄型のマヨネーズについて、保存前と後のペプチド量の変化を比較。結果として、高卵黄型では低分子ペプチドが増加し、高分子ペプチドは減少する傾向が見られました。これは、卵黄型マヨネーズのコクに影響を与えている可能性が高いと考えられます。
今後の展望
キユーピーは1925年の創業以来、マヨネーズの製造・販売を行ってきました。今年で100年を迎える同社は、今後もおいしさの本質を追求し続けるとともに、研究を通じて豊かな食文化の実現を見据えています。コクが生まれるメカニズムを解き明かすことで、より多くの美味しさを皆さんにお届けできる日が待ち遠しいですね。
日本農芸化学会での研究発表にぜひご期待ください!