モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン2025の開幕を飾る
2025年12月5日からの3日間、東京・南青山で開催される「モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン2025」がついにスタートしました。これまでスイスで長い歴史を持つこのフェスティバルが日本でも楽しめるのは、音楽ファンにとって特別な体験です。
本イベントの初日、「An Opening Night」では、集まった100名の観客を前に、若手バンド“L’Osmose”が登場。スイス・ジュネーヴを拠点とする彼らは、2024年のモントルー・ジャズ・フェスティバルにて、オーディエンス・アワードを受賞するなど、注目を集めています。2020年に結成されたこの6人組バンドは、デビュー・アルバム『Maggiore 800』と、最近発表したセカンド・アルバム『First Dog』から選りすぐりのナンバーを披露しました。
彼らの初来日公演ということで、期待が高まる中、1曲目の「IN PARADISE」が始まると、会場は特別な雰囲気に包まれました。メンバー全員が力強いパフォーマンスを展開し、エレキギターやアナログ・シンセサイザーを駆使しながら、ジャズとサイケデリック・ロック、そしてフォークやエスニック・ミュージックの要素を巧みに融合。オリジナリティあふれる音世界を生み出した彼らに、観客は魅了されました。
続いて登場したのは、シンガー・ソングライターのさかいゆう。彼の歌声は、会場を一瞬で別世界へと引き込みます。「桜の闇のシナトラ」から始まり、名曲「ストーリー」、「SHIBUYA NIGHT」と続き、観客と共に盛り上がります。在りし日のジャズ・フェスティバルの雰囲気が漂い、「モントルー・ジャズ!」という叫びが響き渡りました。
特に印象的なのは、さかいがディアンジェロへの追悼メドレーを披露した場面です。彼の「君と僕の挽歌」というオリジナル曲との組み合わせで、感情豊かなパフォーマンスが観客の心を打ちました。観客からの熱い拍手が、彼の音楽に対する深い感銘を物語っています。
さらに、さかいの故郷・高知県の民謡「よさこい鳴子踊り」に自身のアレンジを加えた曲でのパフォーマンスは、会場全体を熱気で満たしました。最後には、誰もが知っている「アンパンマンのマーチ」を大合唱。観客とステージの距離が縮まり、一体感を感じさせる素晴らしいフィナーレとなりました。
初日のパフォーマンスを通じて、MJFJ 2025はその素晴らしいスタートを切ったと言えるでしょう。これからも続くイベントへの期待感がますます高まり、観客は再びこの素晴らしい音楽の旅へと浸っていることでしょう。
今後の公演でも、さらなるアーティストたちによる魅力的な演奏が見られることを楽しみにしています。音楽の力で人々を結びつけるこのフェスティバルが、今後ますます盛り上がることを願っています。