TSIホールディングスが「Sustainability WEEK」を開催
東京都港区赤坂にあるTSIホールディングス本社が、10月27日から30日までの4日間、初の「Sustainability WEEK」を開催しました。このイベントは、サステナブルなモノづくりを促進し、業界全体での意識改革を目的としています。具体的には、映画上映や素材展示、セミナーなど多彩なプログラムをご用意し、参加者にサステナブルなファッションの現状を深く理解していただきました。
イベントの構成と内容
初日の上映会
初日のプログラムは、社員およびアパレル業界の関係者を対象にした映画「ファッション・リイマジン」の上映です。この映画は、英国ファッション協議会とVOGUE誌が認めたデザイナー、エイミー・パウニーのサステナブルな取り組みに焦点を当てています。彼女は、温暖化が進むファッション業界に危機感を抱き、環境活動家の両親から学びつつ「Mother of Pearl」というブランドをサステナブルに変革しました。その過程を描いたドキュメンタリーは、参加者に新たな視点を提供しました。
2日目と3日目の製品展
2日目と3日目には、サステナブル素材を展示した製品展が行われました。気候変動が進む中、TSIはリサイクル素材やオーガニック素材、革新技術を用いたテキスタイルを紹介し、環境に優しいモノづくりの重要性を訴えています。特に、2025年春には国際オーガニックコットン認証を取得した素材を使用したシャツが販売開始予定です。これに加え、地球と人に配慮した多様な素材と、それらをどのようにファッションに取り入れるかを考える機会が提供されました。
最終日のセミナー
最終日には、「WWDJAPAN」サステナビリティ・ディレクターの向千鶴氏をモデレーターに招き、セミナー「リセール革命―ファッションの新収益モデル」を実施しました。リセール市場の急成長をテーマに、コストから利益に転換するための戦略が話し合われました。古着の回収や循環経済について、成功事例や課題についてのディスカッションも行われ、業界内での意識的な変化が求められています。
企業の取り組みと今後の展望
イベントの企画を担当したSDGs推進部長の本宮青芸は、「サステナブルな企業であるためにはお取引先や他社との協力が不可欠」と述べました。モノづくりへの理解を深めることで、持続可能なアクションが実現できると考えています。今後も継続的な取り組みを行い、全てのステークホルダーに対して誠実である企業を目指す意志を表明しています。
この4日間で得られた新たな知見は、ファッション業界の未来に向けての大きな一歩となるでしょう。TSIホールディングスが示すように、サステナブルな取り組みは業界全体で深化していくべき課題であり、次回の開催にも期待が集まります。