広島から平和を歌う!ASH PEACE projectの取り組み
広島市南区に位置するアクターズスクール広島の在校生36人が、7月19日から21日の3日間にわたり、平和のメッセージをテーマにした5曲のレコーディングを行いました。参与者は小学1年生から高校1年生までの幅広い年齢層で、各自が心に抱く平和への願いを歌に込めました。
今回レコーディングされたのは、合唱曲「Hello, Thank you, Sorry, All right」、ユニット曲「サンタと神様」、ソロ曲「Mother Earth, Mother」、「瓦礫に花は咲かない」、「ノーモアノーウォー」の全5曲です。これらの楽曲は、平和の重要性を感じさせる内容となっており、各曲は独自のメッセージを持つことが特徴です。
歌詞から読み解く平和へのメッセージ
合唱曲「Hello, Thank you, Sorry, All right」
この曲は、挨拶や感謝、謝罪といった4つの言葉を歌うことで、平和の第一歩が互いの理解にあることを伝えています。シンプルで力強いメッセージが、聴く人の心に響きます。
ユニット曲「サンタと神様」
こちらではファンタジーと信仰が混ざり合い、「君を守ってくれる存在」との対話を描いています。辛い現実から目を背けず、サンタと神様に望みを託する姿が描かれています。
ソロ曲「Mother Earth, Mother」
地球を「母」と捉える視点から詩が紡がれ、「壊してなるものかこの世界」といった力強い言葉が印象的です。この曲は国境を越えた命のつながりを強調し、平和を希求しています。
「瓦礫に花は咲かない」
「壊してしまうのはほんの一瞬」と人間の無意識な行動を鋭く指摘し、再生の希望と警告を同時に発するこの曲は、聴く人に深く考えさせる内容です。
「ノーモアノーウォー」
直球で「戦争はいらない」と訴えるこの歌は、争いが続く現実を反映しています。多くの同い年の子どもたちが眠れぬ夜を過ごす中、広島から声をあげることが求められています。
参加者の熱い思い
レコーディングに参加した小学5年生の陽葵さん(11)は「戦争がなくなってほしいという思いで歌った。今、戦争中の国の人々にこの曲が届いてほしい」と語りました。また、鈴花さん(10)は「サンタと神様がいるとみんながハッピーになる。戦争で怖い思いをしている人が少しでも幸せになってほしい」と願いを込めて歌ったことを明かしました。
中学2年生の小暖さん(13)は「平和への強い思いが込められた曲で、歌詞によって表現を変えた。みんなに心に届くといい」と熱く語りました。
ASH PEACE PROJECTの意義
アクターズスクール広島は、被爆80年・戦後80年という節目の年に「ASH PEACE PROJECT」を立ち上げ、音楽を通じて平和の大切さを広めようとしています。思想や宗教、領土、資源、民族など、さまざまな理由で続く世界の紛争を背景に、子どもたちが「戦争を止めて」「武器を捨てて」と訴えることが意義です。
レコーディングした楽曲は8月15日に配信予定で、広島駅南口地下広場にて無料のリリースイベントが開催されます。興味のある方はぜひ足を運んでみてください。CDのリリースは9月23日を予定しています。
子どもたちの歌声が、平和のメッセージとして世界中に届くことを願っています。