気候変動と養蜂業の新たな試み
株式会社松治郎の舗の代表水谷俊介さんが、三重県の情報誌「しきさい」2025年冬号において、気候変動が養蜂業に及ぼす影響や、持続可能な取り組みについてインタビューを受け、その結果が特集されています。
気候変動と養蜂業の関係
近年、地球温暖化が進行する中で、養蜂業も少なからず影響を受けています。水谷さんによると、温暖化の影響で花が早く枯れたり、蜜や花粉が不足することがあり、その結果、ミツバチたちが必要な資源を確保することが難しくなっています。特に昨年は、その影響を強く実感したといいます。「20年後には養蜂が日本で困難になる可能性がある」と語る水谷さんには、危機感が強く表れています。
具体的な取り組み
1. 蜜源環境の保護
松治郎の舗では、地域の農家と連携し、蜜源となる植物の植栽や保全活動を推進しています。蜜源植物を増やすことで、ミツバチが蜜や花粉を集めやすい環境を作り出すことが目指されています。これによって、持続可能な養蜂業の維持だけでなく、地域の生態系の保全にも寄与しています。
2. 転地養蜂の実施
また、気温が変化する中で、ミツバチを適した地域に移動させる「転地養蜂」という新しい方法を導入しています。この手法により、ミツバチがストレスの少ない環境で活動できるよう配慮されており、個体数の減少を防ぐ一助となっています。
3. 消費者教育と地域連携
水谷さんは、はちみつの価値を伝えることも重要だと位置づけています。地域の人々への教育活動を通じて、養蜂業への理解を深め、支援の輪を広げる取り組みも行っています。このような活動が、消費者と養蜂家をつなぎ、持続可能な未来を築く一助となるでしょう。
未来への願い
「養蜂業は自然環境との共存なくしては成り立たない」と語る水谷さん。その信念のもと、松治郎の舗は環境保全と次世代への資源継承に寄与することを願っています。情報誌「しきさい」では、こうした取り組みが特集されており、県民、事業者、行政それぞれの主体における気候変動の理解を深めるための情報を発信しています。
松治郎の舗の紹介
株式会社松治郎の舗は、1912年に創業した老舗の養蜂専門企業です。自然との調和を大切にしながら高品質なはちみつやローヤルゼリーを生産・販売しています。企業の理念には、「自然からの贈り物であるミツバチ製品を通じてお客様を笑顔でいっぱいにする」という思いがあります。環境保護活動にも積極的に取り組み、持続可能な養蜂の実践を追求しています。
お問い合わせ
株式会社松治郎の舗へのお問い合わせや詳細は、公式ウェブサイトやお電話でお気軽にどうぞ。環境とともに生きる未来を、一緒に考えていきましょう。