台湾での発酵文化への関心
近年、台湾において日本の発酵食品に対する関心が急速に高まっています。その背景には、2024年に日本の農産物や食品が台湾への輸出で中国を抜いて第3位となるという事実があります。また、台湾から日本を訪れる人々は年間約600万人にも及び、彼らは日本の食文化への深い関心を持っています。これに応じて、創業600年の歴史を持ち、種麹を製造している株式会社糀屋三左衛門が、このたび愛知県から台湾へ向けての新しい発信を行います。
新書の発売
同社が手がけた『ビジネスエリートが知っている 教養としての発酵』が、繁体字中国語に翻訳され、2026年5月13日に台湾の出版社・日出から発売されることが決定しました。タイトルは「向發酵學習:從餐桌美味到永續未來,認識推動文明的微小夥伴」となり、232ページにわたる内容が展開されます。
著者の村井裕一郎氏は、同社の第29代当主であり、発酵と麹の魅力を紹介することに力を注いでいます。この書籍では、発酵が持つ可能性や日本の食文化における重要性について詳しく解説しています。
発酵の魅力
発酵は単なる食品技術に留まらず、持続可能な未来を築くための鍵とも言われています。本書では、食卓を彩る美味しさだけでなく、発酵が私たちの文明にどのように寄与しているのかを学ぶことができます。村井氏はこの本が、日本の発酵文化を台湾に紹介する素晴らしい機会であると述べています。
村井裕一郎氏のプロフィール
村井裕一郎氏は、慶應義塾大学経済学部を卒業後、同志社大学大学院でMBAを取得しました。慶應義塾での学問を経て、家業の糀屋三左衛門に入社し、発酵や麹に関する幅広い知見を深め、現在でも研究・開発に力を入れています。
また、彼は公益財団法人日本醸造協会の理事としても活躍しており、麹を学問として捉える「Kojinomy」を提唱しています。これにより、多くの人々が発酵の世界に興味を持ち、実際に体験する機会を提供しています。
会社情報
株式会社糀屋三左衛門は、室町時代、約600年前に創業され、以来種麹を全国で供給し続ける日本独特の企業です。彼らは、発酵文化とともに歩む未来を考え、新たな商品開発やイベントを通じて広めています。
特に「KOJI THE KITCHEN」というプロジェクトでは、発酵を通じた学びや美味しさを楽しむイベントを開催しており、発酵文化の普及に貢献しています。
今後の展望
この新書のリリースが、日本と台湾の間での食文化交流をさらに深めるきっかけとなることを期待しています。発酵の魅力やその背後にあるストーリーを知ることで、多くの人々が新たな視野を広げ、日本独自の「麹文化」を体感できることを願っています。