母への感謝を胸に世界の舞台へ羽ばたくYuriの挑戦
2025年11月、アメリカ・ラスベガスで開催される「INBA PNBA Natural Olympia」に、東京都内で活躍するパーソナルトレーナーのYuriが挑戦します。この大会はドーピングを行わない“ナチュラルアスリート”専用の、真の美と力が試されるボディメイクコンテストです。
Yuriは、2025年5月に開催されたINBA JAPANで「Angelカテゴリー」の3部門を制覇し、プロ資格を獲得しました。このAngelカテゴリーは、ボディメイクの美しさだけでなく、衣装や表現力、華やかさが求められ、ステージ上での女性らしさが際立つクラスです。
しかしYuriの挑戦には単なる競技以上の意味があります。8年間会っていない母への、静かな想いが込められているのです。「世界大会に出ることで、母と再会するきっかけになるかもしれません。今の私を見てもらいたいと思いました」と彼女は語ります。
幼少期、家庭の事情で母が突然姿を消した後、たった8歳の彼女は自閉症の弟と残され、自身がまるで保護者のように日常を支えてきました。その中で誰にも弱音を吐くことなく、ただ「頑張っているね」と言われることを求め続けた彼女の心の中には、重い責任が秘められていました。
高校を卒業後、Yuriは子どもに対する愛情から保育系の短大に進学し、保育士資格を取得。21歳で出産後は、保育士として約10年間、子どもたちと向き合う日々を送りました。そんな中、自身の体型の変化がきっかけでジムに通うようになり、産後のコンプレックスを克服するための努力が始まります。トレーニングとの出会いは、彼女を新たな道へと導きました。
努力が形になっていく喜び、自分らしさを取り戻す感覚。この経験は、初めて“自分のために頑張る”ことを実感させ、彼女の人生を大きく変えました。やがてトレーナーとしての道を歩む中で、Yuriは自身も大会に挑戦するようになりました。
そして迎えたINBA JAPANでの優勝は、彼女にとって“私らしさ”が初めて肯定された瞬間でした。応援の声もあって、彼女はクラウドファンディングをスタートさせました。「ラスベガスの世界大会に出るのに自費なら、支援するよ」とのお客様の一言が彼女の背中を押しました。このプロジェクトでは、渡航費や滞在費、準備費用として約65万円を目標に支援を募っています。
支援者には、大会限定Tシャツやトレーニング体験、記念フォトなどの特典が用意されています。また、8月9日(土)15:30〜16:45には東京ビッグサイトで開催される「JAPANドラッグストアショー2025」で、Yuriのパフォーマンスを見ることができる特別なイベントにも出演予定です。
「どんな過去があっても、人生は変えられます。私らしさを、誰にも遠慮せず表現したい。そして母に、“産んでくれてありがとう”と伝えたい。」Yuriにとってこれはただの夢ではなく、彼女自身の“人生の証明”となるのです。彼女の挑戦の裏には、感謝の気持ちと自身の成長を示す壮大なストーリーが広がっています。YAひとりの女性が、過去を乗り越え、未来を切り拓く姿を、是非見守っていきましょう。