鉢伏山が環境省に認定された背景
大阪府茨木市に位置する鉢伏山は、最近、株式会社I-neの取り組みが評価され、環境省の「自然共生サイト」に認定されました。この認定は、日本の生物多様性を向上させるための重要なステップであり、企業と地域が協力し合って自然環境を保全する新たなモデルケースともなっています。
この「自然共生サイト」制度は、新たに施行された地域生物多様性増進法に基づいて設けられたものです。具体的には、民間企業などによる取り組みで生物多様性を守ろうとする地域を認定し、持続可能な社会の実現に寄与することを目的としています。I-neの「鉢伏山『Hachibuse Nature Positive Project by I-ne』」は、この理念を体現しています。
I-neの活動内容とは
I-neは、2023年から鉢伏山でのネイチャーポジティブ活動を始めました。大阪市中心部からわずか30分の距離に広がるこの里山は、水源との関係が深く、環境保全上も重要な地点です。企業の従業員が定期的に参加している保全活動では、台風による被害を受けたエリアの広葉樹林化が進められています。
このプロジェクトには、岩阪自治会や「鉢伏山森づくりの会」など、多様な地域団体と協力しながら活動が行われています。地域住民との連携を強化し、自然観察会を開くなど、自然とのふれあいを促進する取り組みも実施しています。このように、地域のつながりを重視しながら、生物多様性の保全に向けた活動が進められています。
地域の声
地域におけるこのプロジェクトについては、様々な声が寄せられています。岩阪自治会の眞並恭介氏は、「この山はかつて生活の一部だったが、一時的に荒れてしまった。しかし、地域の人々の手によって再生されてきた」と感慨深く語ります。台風からの復興には企業や府の協力も重要な要素となっています。
また、大阪府森林組合の栗本修滋氏も、このプロジェクトの意義を強調し、「新たな活動の活性化が見られるようになり、地域に明るい展望をもたらしている」と述べています。このように、鉢伏山は人と自然が共生する理想的な場所として、多くの人々に愛されています。
I-neの将来への願い
I-neは、今後も地域との連携を深めながら、自然と共存できる環境づくりを進めていく所存です。誰もが自然と触れ合える場所を次世代に引き継ぎ、多様な生物と人間が共生する未来を目指しています。これからの鉢伏山の活動やその成果に、目が離せません。