森永乳業の新輸送法
2025-07-01 12:09:59

森永乳業が鉄道輸送を利用した環境配慮型の新たな取り組みを開始

森永乳業が提案する新たな輸送のかたち



2024年4月から施行されるトラックドライバーの時間外労働上限規制(いわゆる物流2024年問題)に伴い、物流業界は深刻な輸送力不足やドライバー不足に直面することが予想されています。森永乳業は、こうした状況に立ち向かうため、革新的な取り組みを行うことを決定しました。

加えて、森永乳業はこの度、日本通運、日本貨物鉄道、そして日本石油輸送と共に「流動食モーダルシフト推進協議会」を設立し、31フィートスーパーURコンテナを使った新しいラウンド輸送を開始しました。これは、盛岡や仙台から神戸への流動食の輸送に特化した形式であり、往来ともに森永乳業が荷主となる全く新しい試みです。

新型コンテナの導入


使用される31フィートスーパーURコンテナは、日本石油輸送が開発した特許製品で、真空断熱パネルを採用しており、冷蔵コンテナよりもさらに高い断熱性能を持ちます。このため、温度管理が非常に重要な流動食を効率的に運ぶことが可能になります。たとえば、盛岡工場で製造された「エンジョイクリミール」シリーズや神戸工場製の流動食「CZ‐Hi」などが対象となります。

新しいラウンド輸送の形式は、荷物を目的地で下ろした後そのまま空で戻ることなく、新たに貨物を積んで出発地に戻ることを意味します。この方法によって、往復共に効率的に積載率を高めることができ、輸送料の削減につながります。

物流の効率化と環境への配慮


この協業による直接的な効果としては、CO₂排出量の約72%削減が見込まれており、年間184トンもの二酸化炳素排出の抑制を実現することが期待されています。このように、効率化だけでなく環境にも配慮した物流体制を構築することが、企業の社会的責任と言えます。

特に森永乳業にとっては、東北地域におけるトラックドライバー不足の深刻化が直接的な課題であり、運送業界のリスクを減らすための重要なプロジェクトなのです。さらに、この取り組みは国土交通省の「物流総合効率化法」に基づく計画にも認定されており、官民連携のもとで進められています。

サステナブルな未来へ向けて


今後もこのコンソーシアムは、安定的な輸送手段の確保、トラック運転手の負担軽減といった目標を掲げ、持続可能な物流体制の維持を目指します。地域と環境に配慮した新しい物流の形態を提供することにより、将来的に全ての関係者がウィンウィンとなるような持続可能な発展を目指します。

森永乳業が始めたこの取り組みが、全国的な物流の効率化と環境問題への対策として大きな一歩となることが期待され、多くの企業にも広がっていくことに注目が集まっています。


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