マンダムが発見したカミツレエキスの新効果
近年、私たちの肌はさまざまな環境ストレスにさらされています。特に、紫外線やPM2.5などの影響が肌に及ぼす影響は深刻で、それに伴う敏感肌の症状が増加しています。そんな中、株式会社マンダムが最新の研究を通じて、特定のカミツレエキスがこの敏感肌に対する新しいケア法を提案しています。
環境ストレスが引き起こす敏感肌のメカニズム
マンダムは名古屋市立大学の富永真琴特任教授と共同で、皮膚内のTRP(Transient Receptor Potential)チャネルに注目した研究を進めてきました。特にTRPV1という感覚受容体が、熱や酸といった刺激に反応し、肌の不快感を引き起こすことが知られています。研究により、環境ストレスによって神経伸長因子の発現バランスが乱れ、TRPV1が過剰に活性化されることが明らかになりました。その結果、皮膚が過敏になり、不快な刺激が増加するというメカニズムが示されています。
TRPV1抑制成分の発見
マンダムは、約2,700種の天然由来化合物を対象にTRPV1を抑制する成分を探索しました。その結果、特にカミツレ(Chamomilla recutita)エキスにTRPV1活性を抑える効果があることが確認されました。このカミツレエキスを配合したモデルローションによる連続使用試験では、刺激感の低減が見られました。これにより、環境ストレスによって過敏になった肌を安定させることが可能であることが示唆されたのです。
研究成果の発表
この研究の成果は、2025年9月にフランス・カンヌで開催される「第35回国際化粧品技術者会連盟カンヌ大会」において発表される予定です。これは敏感肌ケアに新たな可能性をもたらすものと言えるでしょう。
マンダムの取り組みと今後の展望
マンダムは、環境ストレスに負けないスキンケア製品の開発に努めています。TRPV1の活性を抑制する成分が含まれたカミツレエキスを利用することで、さらに進化した敏感肌ケアが期待できるでしょう。これは、快適な使用感を提供する新しいスキンケア技術の確立へとつながります。
今後も、マンダムは肌の感覚に寄り添い、心地よさと機能性を両立するスキンケア技術の研究を進めていく予定です。この新しいカミツレエキスを使った敏感肌ケアの進化に期待が寄せられます。