近年、メンズ美容市場が急成長しており、多くの男性が自身の見た目に気を使う時代が到来しています。
特に30代以上の男性たちが美容医院を訪れる機会が増えており、ゴリラクリニックのデータによると、30代以上の男性患者数はこの5年間で約2.6倍に増加しました。この変化の背後には、"見た目に投資する"という意識の高まりがあると考えられます。
男性美容市場の現状
日本国内では、男性向けスキンケア商品やメンズコスメの広告が増加し、特にZ世代から中高年まで、美容への意識が浸透しています。2020年に173,576人だった来院者数は、2024年には448,402人に達すると予測され、成人男性における美容医療への関心は一過性のブームではなく、持続的な成長を見せています。
40代以上の急増
40代以上の患者も約2.7倍に増加しており、特に2022年からの伸びが著しく、その背景にはコロナ禍からの回復期が関係しているとのことです。美意識の高まりだけでなく、ライフスタイルの変化も影響しています。
多様化するニーズ
男性の美容意識調査を行った結果、ミドル世代の男性の悩みは多岐に渡ります。体毛やヒゲ、シミや皺など、外見に関する悩みが全国の男性によって語られています。特に30代ではヒゲの濃さが、50代以降ではシミや皺が上位に挙げられています。
また、最近では「清潔感を手に入れたい」や「自己投資の一環としての美容」など、日々の生活の質を向上させるために美容医療を利用する男性が増加しています。特に30代の58.5%は「美容に興味がある」と答え、意識が成熟している様子が伺えます。
美容を受ける男性の意識の変化
美容への興味は次第にポジティブな印象を持たれるようになってきました。全体の65.6%は「男性美容」に好意的な印象を抱いており、年代別でも30代では77.2%が好印象を持っています。興味の有無とは裏腹に、男性美容自体に対する抵抗感は薄れてきています。
自己投資の一環としての美容
「自己投資」の意識が強まる中で、美容医療を受けることは昔とは異なり、当たり前の選択肢になりつつあります。実際、美容医療を受けたことで効果を実感し、周囲からも「若々しくなった」との評価を得ることで、自己肯定感が向上するケースが増えています。
例えば、ある30代男性は、ヒゲ脱毛を受けた結果、外見が改善されただけでなく、幼い子供たちとの関係性も良好になったと語っています。また、40代男性の中には、シミ取り治療後に周囲から若見えだと褒められ、自信を取り戻した例もあり、長年忘れていた挑戦する気持ちが戻ったとのことです。
美容医療と男性の生き方
ゴリラクリニックの院長、太田博之医師は、美容医療を受けることで「見た目が変わることで人生観も変わる」と強調しています。見た目に投資することで、ビジネスやプライベートに良い影響をもたらすのは新しい生き方の一部となっているのです。
男性が自己投資の一環として美容を意識することは、今後もさらに広がりを見せるでしょう。それは単に外見を変えるだけではなく、内面の自信をも育む重要なプロセスとなり、ますます多くの男性が美容を取り入れていく未来が期待されます。結局は、自己表現の一つであり、美容は毎日の生活の質を向上させる手段と言えるでしょう。