在庫処分データの重要性が示す市場の現状
在庫処分代行サービスを手掛ける株式会社shoichiが、26年間にわたる相談データを初めて一般に公開しました。このデータは法人からの在庫処分相談の記録を元にしており、2026年上半期には402件の相談が寄せられ、過去最多を更新したことが明らかになっています。この増加は前年同期の312件から128.8%の伸びを示しており、特に倒産や閉店が起因する相談が全体の約19.4%を占めています。
2026年上半期の相談状況
業種別に見ると、アパレルからの相談が最も多く、47.8%を占めています。続いて、雑貨や日用品の在庫処分依頼が29.6%、家電が11.7%となりました。処分理由に関しては、シーズン残・売れ残りが34.6%、EC返品・過剰仕入が21.6%、倒産・閉店が19.4%と、特に倒産由来の相談が顕著に増加しています。
26年間のデータ公表の意義
shoichiは、1995年の創業以来、相談件数の記録を継続してきました。このデータの公表により、過去の経済的な出来事と相談件数との相関を示すことができ、経済の影響を受けた法人の在庫圧力を可視化しています。代表取締役の山本昌一氏は、「在庫は企業の経営の体温計であり、現在の市場の現状を浮き彫りにします」と述べています。
知名度を考慮した相談件数
858件の相談があった2025年通年は過去最多で、2000年の46件から約14倍に達しています。この件数の増加には、shoichiの知名度の上昇も寄与しています。知名度指数は、指名検索数やメディア掲載件数、展示会での新規接点数などから算出されており、実際の相談件数を正確に評価するために、知名度調整後の指数も併せて公表しています。
経済動向と在庫処分の関連性
データ分析により、リーマン・ショック後や東日本大震災、コロナ禍の各年代において、相談件数が急増する傾向が見られます。特に、2023年以降はゼロゼロ融資の返済が本格化し、在庫処分の流れが加速しています。
今後の展望と取り組み
shoichiは、毎年1月と7月に「shoichi余剰在庫指数」を公表する予定です。この取り組みは、日本初の試みであり、法人の余剰在庫の発生実態をデータ化して示すことにより、業界全体の経営改善を支援します。さらに、処分を受けた在庫の一部は、一つのプロジェクトを通じて支援が必要な地域に届けられるという取り組みも行っています。
このように、shoichiのデータは、企業経営における在庫の重要性や市場動向を読み解くうえで欠かせない情報源となっています。これからも定期的に情報が提供される中で、どのように企業が変化していくのか、その行方に注目が集まります。