CULTAが農林水産省による技術実証支援事業に採択
株式会社CULTAは、農林水産省が支援する「令和7年度補正予算スタートアップ大規模技術実証支援事業」に選ばれました。今後このサポートを受けて、データ基盤とAIを駆使した革新的な品種開発プロセスの大規模な実証を実施し、高速育種技術のさらなる確立と商業化を目指しています。
農業が直面する深刻な課題
近年、気候変動による異常気象や国際情勢の不安定化は、農業において生産基盤の弱体化や収量の減少といった深刻な問題を引き起こしています。このような背景の中、従来の栽培方法ではもはや対応が難しく、新たな革新的な品種の導入が急務とされています。また、従来型の交配育種においては、その過程に長い時間がかかるため、時間を短縮し、効果を上げるアプローチが求められています。
CULTAの革新的な取り組み
CULTAは、ゲノム編集技術に頼らず、交配育種を用いた品種開発を進めています。これには、栽培環境やフェノタイプ(見た目の特徴)、ジェノタイプ(遺伝子特性)などのデータベースを基盤に、育種AIモデルを構築。さらに、育種専用の人工環境施設(植物工場)を組み合わせることで、新品種の開発スピードと精度を飛躍的に向上させる「スマート高速育種」プロセスを開発中です。この取り組みにより、特定の地域の気候や市場ニーズに基づいた新品種開発を、より迅速かつ高精度に実現することが期待されています。
事業概要と背景
今回の採択によって、CULTAは約3.2億円の補助金を受けることができ、事業の実証期間は2026年6月16日から2027年2月19日まで。代表取締役CEOの野秋収平氏は、農林水産省からの期待を受けて、この高速育種技術のさらなる実用化に自信を持って取り組んでいく意向を示しました。彼は、これまでに新品種開発のプロセスを通常10年から2年に短縮してきた実績があり、今後はイチゴだけでなく、他の作物にもこの技術を応用していく考えです。
今後の展望
CULTAは、持続可能な農業の実現に向けて新たな品種を開発するだけでなく、提携先の生産者とも連携を強化し、プレミアム農作物ブランドを育てていきたいと考えています。また、現在CULTAでは、育種やAI関連のエキスパートを募集しており、共に農業の未来を切り拓く仲間を探しています。これにより、日本国内だけでなく、国際市場でも通用する農業の構造改革を目指しています。
CULTAの革新が実現する「未来の適地適作」に期待が寄せられる中、農業界の新たなスタンダードとなることが期待されるでしょう。