浪速の優良企業が健康寿命を伸ばすパンを提供する取り組み

大阪に本社を構える株式会社オリエンタルベーカリーは、外食産業や給食向けに業務用パンを展開しています。最近、同社が製造した「たんぱくカスタード」が『第10回介護食品・スマイルケア食コンクール』で審査委員長賞を受賞し、一般消費者向けにECサイトを5月に立ち上げました。ここでは、同商品の詳細やその背景に迫ります。

審査委員長賞受賞の「たんぱくカスタード」

介護食品・スマイルケア食コンクールは、噛むことや飲み込むことが難しい方や、低栄養の予防に寄与する食品を募集し、広く一般に認識されることを目的としています。オリエンタルベーカリーの「たんぱくカスタード」は、必要な栄養素をバランスよく補える商品として開発され、特に部活動を行う学生をターゲットにした「アスリート応援パン」として発売されました。

しかしながら、その価格設定が競合であるバナナや手作りおにぎりと比較すると高かったため、部活動ではあまり普及せず、月間で数十個の注文にとどまっている状況でした。この時期、2020年版の「日本人の栄養摂取基準」が改定され、高齢者を含む需要が高まる中、オリエンタルベーカリーはターゲットを転換しました。

栄養士の支持を受けた新たな道

高齢者施設からの要望を受け、新たに『からだ想いパン』シリーズの一環として「たんぱくカスタード」を提供することに決めました。すると、施設の栄養士からは「栄養素がバランス良く摂取でき、献立が楽になった」「利用者からも美味しいと好評で、食事が楽しみになった」と喜びの声が多数寄せられました。その結果、同商品はユーザからの高い評価を得て、累計27万個以上の受注を達成しました。

ECサイトで手軽に健康を手に入れる

オリエンタルベーカリーは、ECサイトを通じて「からだ想いパン」を提供することで、多くの人々に健康的な食生活をサポートしています。2025年5月にはさらにECサイトをリニューアルし、時間や場所を問わず誰でも便利に利用できる環境を整えました。この取り組みを通じて、同社は健康寿命の延伸に貢献することを目指しています。

今後も、さらなる商品開発や市場拡大を進めることで、多くの人々に「からだに良いパン」を提供し、健康的な食文化を育んでいく方針です。高齢化社会の中、オリエンタルベーカリーの取り組みは単なる商品開発にとどまらず、社会全体の健康を支える重要な役割を果たすことが期待されています。