医療アートメイクがもたらす新たな希望と自信 – 一人の患者が変わった物語

医療アートメイクがもたらす新たな希望

近年、医療アートメイクが多くの人々の目に留まるようになっています。特に病気を抱える方々にとって、この新しい治療法は単なる美容目的を超え、心や生活全体に大きな影響を及ぼす可能性を秘めています。その実例として、すい臓がんを克服しつつある三木啓義さんのストーリーをご紹介します。

三木啓義さんの試練と再生

三木啓義さんは、2019年にすい臓がんと診断され、余命1年との宣告を受けました。神戸在住の彼は、6年間の抗がん剤治療を経て、現在では症状が安定し、社会福祉士の資格取得を目指しています。しかし、治療中は決して平坦な道ではなかったといいます。

抗がん剤の副作用によって容姿が変わり、自分を見失い、抑うつ状態に苦しむ日々。そんな中、彼は医療アートメイクの存在を知り、「見た目を変えたい」という希望を持ちました。これが、すべての始まりでした。

医療アートメイクとの出会い

三木さんは、医療アートメイクが可能なクリニックを探しましたが、病気を理由に施術を断られることが多かったと聞きます。この状況に心を痛めていた彼は、私が講師を務める講演会に参加し、そこで私と出会いました。講演を通じて、「自分でもアートメイクを受けられるのではないか」と感じた三木さんは、後に私に相談に訪れてくださいました。

彼の症状や気持ちをきちんと理解することができた私は、金沢のクリニックで医療アートメイクを施術する運びとなりました。私たちのチームが提供する医療アートメイクの最大の魅力は、国際的な技術を活用し、個々の患者に合った方法で施術を行える点です。これにより、三木さんが自信を取り戻す助けとなりました。

変化の瞬間

施術後、三木さんは「人生が良くなった」と言っています。医療アートメイクによって、彼の見た目が変わることで心も前向きになり、外に出る気持ちを取り戻したのです。「すい臓がんによって人生が下降の一途をたどっていたが、アートメイクのおかげで好転した」と実感しています。彼は新たな自分を発見し、さらなる挑戦へと歩み始めました。

医療アートメイクの可能性

医療アートメイクは、ただの美的施術ではありません。病気やけが、治療によって損なわれた見た目を再生・カモフラージュする手段です。例えば、眉毛やアイラインのアートメイク、さらにはリップや乳輪の再建など、さまざまなケースに対応できる技術を持っています。

白井聖羅が代表を務める株式会社MediGraceは、この医療アートメイクを日本の医療として確立させることを目指しています。「誰もが当たり前に受けられる医療に」との思いから、知識を広める講演会を開くほか、自治体との連携を強めています。患者の見た目をもっと重視してほしい、そして多くの人々が自分の身体を大切に考えてほしいと願っています。