日本フリージャズ史を紐解く貴重なトークイベント
2025年11月29日(土)、横浜のArt Center NEWにて、音楽ファン必見のトークイベント「『周縁』と『痕跡』から考える日本フリージャズ史」が開催されます。このイベントでは、日本のフリージャズの歴史を深く掘り下げ、これまで知られていなかった部分に光を当てる機会となっています。
他にはない貴重な資料と共に
今回のトークに出演するのは、フリージャズやその歴史について豊富な知識を持つ3名の専門家です。以下、彼らのプロフィールをご紹介します。
- - 工藤遥:東京藝術大学で音楽文化学を学び、フリー・ジャズ文化史を専門とする研究者。音楽書中心の出版社「カンパニー社」の代表としても活躍し、自身のオンラインショップ「p.minor」を運営。彼の訳書にはジョン・コルベットの『フリー・インプロヴィゼーション聴取の手引き』などがあります。
- - 幅谷和眞:東京藝術大学未来創造継承センターの特任助教であり、アーキビストとして即興音楽や実験音楽に関する資料の収集とネットワーク形成に取り組んでいます。
- - 細田成嗣:音楽批評に関わるライター。フリージャズや実験音楽についての執筆を行っており、数々のインタビューやイベントオーガナイズも経験しています。
フリージャズの「周縁」と「痕跡」
今回のトークでは、特にフリージャズにおける「周縁」と「痕跡」の重要性が焦点となります。日本初のフリージャズ・グループとして知られる富樫雅彦カルテットが誕生してから60年が経過し、その存在は記録として残されていないにもかかわらず、関係者の語りや残された資料によって後世に伝えられています。このような背景の中で、フリージャズがどのように受け継がれ、発展してきたのかを探ることが目指されています。
フリージャズの特異な性質から、その表現は音だけでは把握できない場合も多く、その多様な「痕跡」が重要な役割を果たしているのです。音楽界の周縁に残された批評や聴衆の反応、視覚的な要素(写真や映像など)を通じて、より豊かな文学的な文脈を持つフリージャズの歴史を理解することができるでしょう。
イベントの詳細
- - 日時:2025年11月29日(土)16:00~18:00(開場:15:30)
- - 料金:前売1,500円、当日2,000円
- - 申込:YPAMチケットサイトにて販売中
- - 定員:30名限定
- - 主催:公益財団法人横浜市芸術文化振興財団
- - お問い合わせ:横濱 JAZZ PROMENADE実行委員会(TEL 045-211-1510)
この貴重なイベントを通じて、ぜひ日本のフリージャズの奥深い世界に触れてみてはいかがでしょうか。新たな発見とともに、音楽の持つ力を再認識できる機会になることでしょう。