新たな地域ブランドの設立
2026年10月から、白馬村に本社を置く株式会社ズクトチエが、自家製ハム・ソーセージの名ブランド「白馬ハム」の製造・販売事業を安曇野食工房合同会社から受け継ぐことになりました。この承継は、ズクトチエの地域観光業のアップデートを目指す事業戦略の一部です。具体的には、2026年9月30日に正式に事業移管が行われ、その翌日から新しい体制で営業を開始します。
地域再生を目指す戦略
ズクトチエは、これまで白馬村周辺で宿泊や飲食施設の再生・運営に取り組んできました。白馬ハムの商品は、すでに自社の飲食施設で広く使用されており、今回の承継により食品製造を事業ポートフォリオに加えることで、地域での調達率を高め、得られた収益を次の事業や雇用に再投資する方針です。これにより、地域経済の循環を促進する狙いがあります。
地域再生の実績
過去数年にわたり、ズクトチエは白馬岩岳新田地区で、廃業した宿泊施設や店舗を再生し、地域の魅力を引き出しています。リノベーションを通じて、民宿や古民家を活用した飲食施設を立ち上げており、現地の宿泊・飲食・物販などを一体的に整え、地域の滞在価値と収益力の向上を図っています。これらの取り組みは、単独の施設を再生するのではなく、地域全体の価値を見直す「点ではなく面」の戦略をもとに進められています。
収益の循環を生み出す
宿泊や飲食業は原材料の価格上昇に悩まされる中、地域で消費を生み出しつつ、地域外の製品を仕入れるとその収益が外流します。白馬ハムの事業承継により、ズクトチエは自社の宿泊・飲食施設における地元調達率を向上させ、コスト抑制と品質向上を実現する計画です。この循環が地域の新たな雇用や事業の創出へとつながります。
地元食材を使った商品開発
白馬ハムは、ドイツの技術を駆使して白馬で生産されるハムやソーセージのブランドです。主力商品には、粗挽きポークウインナーや燻製ベーコンなどが含まれ、ズクトチエの飲食施設では頻繁に使用されています。これにより、白馬ハムは地域の特産品として重要な地位を築いています。今回の承継以降も、これまでの製造スタッフが品質基準を遵守しながら、従来の味わいを維持しつつ新たな提案へと展開していきます。
繁忙期に依存しない製造業の必要性
白馬地域は冬季に観光客が集中しますが、年間を通じた雇用の確保は難しいのが課題です。ズクトチエは食品製造事業を加えることにより、別の需要を生み出し、雇用を創出する狙いです。観光業の収益を地域で再投資し、そのサイクルを確立することが次世代への観光地の伝承につながると考えています。
まとめ
ズクトチエによる白馬ハムの事業承継は、地域の生産や雇用の拡大、観光業の循環を促進する重要なステップです。白馬が誇る地元ブランドとして、今後さらに成長させる取り組みに期待が高まります。