イオン、2040年までに全店舗の冷凍・冷蔵機器をノンフロン化へ

イオンが描く2040年の未来

イオンは、環境への配慮と持続可能な社会の実現を目指し、ついに全店舗の冷凍・冷蔵機器のノンフロン化を2040年度末までに完了するという新たなビジョンを発表しました。この目標は、企業が抱える社会的責任を果たす重要な一歩です。

自然冷媒への移行

イオンは2018年に「脱炭素ビジョン」を策定し、温室効果ガスの削減に向けて着実に取り組んできました。特に冷凍・冷蔵機器に関しては、2011年よりフロン類の漏洩防止を目指す「自然冷媒宣言」を発表し、その後CO₂や炭化水素を利用した自然冷媒に切り替える努力を続けています。これまでに、約5,300台の自然冷媒機器を導入してきました。

しかし、依然として多くの店舗ではフロン冷媒が使用されており、これを早急に改める必要があります。老朽化した冷凍・冷蔵機器の更新を促進し、気候変動対策の一環としてノンフロンへの切り替えを加速することが求められています。

2040年目標の意義

イオンが掲げる2040年までの目標にはいくつかの意義があります。まずは環境的な意義です。GWP（地球温暖化係数）が高いフロン類からの計画的な転換により、温室効果ガスの排出を削減し、持続可能な社会の実現に寄与します。

次に経済的な意義として、老朽化した機器を更新することで保守費用の削減が期待でき、企業全体の運営コストが改善されます。また、補助金を活用することで、新しい機器の導入を促進し、短期間での利益に結びつけることが可能です。

さらに、この取り組みは外部への重要施策としても位置づけられ、2024年のネットゼロ達成への道筋を示すものとなります。ステークホルダーとの信頼関係を築くための説明力も強化されるでしょう。

今後の進展

今後の展開計画については、継続的に老朽機器のリプレースを進め、店舗の改装や活性化に合わせて順次ノンフロン設備への切り替えを実施する方針です。具体的な進捗目標層としては、2025年度までに全体の約4%、2030年度には約30%と、段階的に進めていく計画です。

このイオンの取り組みは、企業の持続可能な発展だけでなく、私たちの未来に直接的な影響を与えるものであり、他の企業にも大きなインスピレーションを与えています。全ての店舗が2040年にはノンフロン化され、よりクリーンな環境が実現されることを期待したいものです。イオンは今後も脱炭素社会の実現に向けて責任ある行動を加速していくことを約束しています。