能登ヒバ資源の循環利用を目指す株式会社NAIAの挑戦
株式会社NAIAは、石川県珠洲市に拠点を置き、ネイチャーサイエンスコスメ「NAIA」を展開している企業です。彼らは、2025年に新たに発売する「アクアクレンジングジェル」と「ライスバンデージクリーム」を皮切りに、能登ヒバに関連する製品から得られる売上の一部を、石川県山林協会が運営する『アテサポート型』基金に寄付する取り組みを開始しました。これにより、能登地域の豊かな木材資源であるアテや能登ヒバの再生と循環利用を推進していくのです。
1. 再造林の重要性
日本は戦後に植林した人工林が成長し、今が伐採の時期に差し掛かっています。しかし、伐採後に新たに木を植える「再造林」が進まず、多くの森林が管理されずに放置されているのが現状です。
その原因の一つには、林業が経済的に成り立たないと感じられること、また森林所有者が森林管理に対しての意欲を失っていることなどが挙げられます。特に石川県では、アテ(ヒノキアスナロの地元名)を利用してきた地域文化が多く存在するものの、その再造林が放棄されているため、自然環境の保護が急務となっています。
2. NAIAの特別なアプローチ
NAIAは能登ヒバを活用し、蒸留水や精油を使用した美容製品を開発しています。これにより、「伐って、使って、植えて、育てる」という持続可能なサイクルを確立することを目指しています。具体的には、製品の売上の一部を再造林活動に寄付することにより、能登の木材資源を次世代に引き継ぐ努力を続けます。
3. 提供する製品とサポート
寄付の対象となる具体的な製品は、初めに「アクアクレンジングジェル」と「ライスバンデージクリーム」に加え、能登ヒバを使用したバスソルトやアロマスプレーといった他の製品も順次追加されていきます。これらの製品を使用することで、消費者は自らの美容ケアを通じて、環境保護にも貢献できる素晴らしい体験を得ることができます。
4. 地域文化の保護と次世代への思い
NAIAは単なる製品作りに留まらず、地域の「アテ林業」や「能登の里山里海」の認知度向上にも取り組んでいます。これにより、地域文化を尊重しつつ、持続可能な森林経営の大切さを広める活動を行っています。
5. 石川県山林協会との連携
石川県山林協会は、森林資源の保全と活用を目的に設立された公益団体です。協会は林業従事者と連携し、間伐や植林、教育を通じて持続可能な森作りに貢献しています。また、県民や企業と共に「いしかわの木」の循環を支える基金を運営し、地域文化の継承に寄与しています。
NAIAの新しい取り組みを通じて、持続可能な未来を育むための重要な一歩を踏み出しましょう。能登ヒバの魅力とその文化をこれからも大切にしていくことが求められています。製品を通じて、ぜひこの取り組みに参加してみてください。