伊藤園と森永製菓、共同輸送で持続可能な社会へ一歩前進

持続可能な物流への新たな挑戦

株式会社伊藤園と森永製菓株式会社は、2025年7月から日本通運と協力し、群馬～北海道間での共同輸送を開始することを発表しました。この取り組みは、重軽混載によるもので、伊藤園の飲料（重量物）を下段に、森永製菓の菓子（軽量物）を上段に置く形での積載が行われます。これは限りある物流資源の有効活用を目指し、環境への配慮を強化するための一環です。

現在の物流課題

近年、トラックドライバー不足や物流における環境への影響が深刻な問題となってきています。このような社会課題に対応するため、伊藤園と森永製菓は、共同輸送による新たなソリューションを模索し、実行へと移しました。

新たな輸送スキームの導入

この共同輸送方式は、荷台の空きスペースを無駄なく活用することで、積載率を向上させることができます。特に、伊藤園の飲料は通常、荷台に2段には積めなかったため、上部の空きスペースに軽量の森永製菓の製品を積むことで、最大限に物流空間を利用することが可能になります。

さらに、一般的な協業混載では積み下ろしの場所が増えるため、ドライバーの労働時間が影響を受けがちですが、本プロジェクトでは日本通運が一元的に車両を手配し、群馬県内の出荷倉庫も集約することで、その問題も克服しました。これにより、輸送中の手間や時間を削減しながらも、高効率の物流が実現できる見込みです。

環境への影響と今後の展望

この新形式の共同輸送により、トラックの使用台数を約24%削減でき、CO2排出量も約6%減少することが期待されています。これは単なるコスト削減だけでなく、環境保全に向けた確かな歩みです。

伊藤園と森永製菓、日本通運は、今後も環境に配慮した持続可能な社会の実現を目指し、効率的な物流体制構築に向けて取り組み続けます。また、業界を横断したパートナーシップを築き、安全で安心な製品をお客様に届けるための努力を重ねていくでしょう。