泉谷しげるの名盤たちがデジタルリマスターで蘇る！音楽の宝庫を楽しもう

音楽の宝庫、泉谷しげるの初期作品群が復活

シンガーソングライターの泉谷しげるさんの初期作品群が、2025年6月4日から主要音楽配信サービスにてデジタルリマスター版として配信されます。これまで配信された1970年代初頭のエレックレコード時代の作品に続き、今回はフォーライフレコードからリリースされた1975年以降のアルバム及び1973年リリースの『光と影』も含まれます。これらの作品は、当時の日本の音楽シーンにおけるアーティストの自主性を色濃く反映しており、今聴くべき名盤ばかりです。

フォーライフレコード時代の幕開け

1975年に設立されたフォーライフレコードは、小室等、吉田拓郎、井上陽水といったフォークシーンのアーティストたちが集まり、「ミュージシャンのためのレコード会社」を目指しました。この理念のもと、泉谷しげるは同年8月25日にシングル『寒い国から来た手紙/1⁄2ブルース』と2枚組ライブアルバム『ライヴ!!泉谷〜王様たちの夜〜』を同時にリリースしました。

このライブ盤には、当時のライブシーンを楽しむことができるサウンドが収録されており、特に故・徳武弘文のギタープレイは聴きごたえがあります。

『家族』と『HOT TYPHOON FROM EAST』

次の1976年には、アルバム『家族』とライブ盤『HOT TYPHOON FROM EAST』が続けてリリースされました。『家族』では関西のソウルバンド「サウス・トゥ・サウス」と共演し、アコースティックな要素を基盤に、ブルーステイストや軽快なラグタイム風のアプローチが光ります。

『HOT TYPHOON FROM EAST』は、ロサンゼルスの有名なライブハウス「トルバドール」での公演を収録し、単独のギター演奏と現地の観客とのインタラクションを感じることができる作品です。これにより泉谷はフォーライフ設立当初から海外展開も視野に入れていたことが明示されました。

『光石の巨人』の独自のロックサウンド

1977年にリリースされたアルバム『光石の巨人』では、ストリート・ファイティングメンをバックに独自のロックサウンドを展開しました。このアルバムにはブルースハープ奏者の妹尾隆一郎やアメリカのシンガーソングライター、J.D.サウザーも参加しており、豊かな音楽性が楽しめます。しかし、この作品をもって泉谷しげるはフォーライフレコードを去ることになります。