90年代ラブコメ映画の魅力が再び
90年代のラブコメ映画『スキ!』『香港パラダイス』『山田ババアに花束を』『咬みつきたい』が初めてBlu-rayとDVDとしてリリースされたことを祝して、神保町シアターでは特集上映「東宝90年代ラブコメ★パラダイス」が開催されています。この特集上映の中でも、特に注目されたのが主演の島崎和歌子さんと監督の渡邊孝好さんが参加したトークショーです。
トークショーの始まり
イベントが開幕すると、島崎さんは「35年前の私と、奇跡の今52歳です(笑)」と気軽に笑いを交えながら挨拶。彼女は当時の自身と対面することができる感動について語りました。「VHSは宝物のように大切にしていましたが、今や再生できないので、本当にBlu-rayで手元に置けることが嬉しいです」とその喜びを表現しました。
映像化の背景
一方、渡邊監督は「昨年の上映会で島崎さんに再会し、それが今作の映像化に向けての決断を後押ししたのかもしれない」と話します。振り返れば、当時のキャスティングは特別なものであり、島崎さんの相性を確認するために面接をしたのは彼女一人だったとか。監督と島崎さんの絆は、時間を超えて続いていることを感じさせました。
撮影の裏話
撮影中のエピソードも多く語られました。例えば、渋谷センター街での撮影では、通行人に対する気遣いや、無理に泣かされるシーンにまつわる思い出など、今語りながらも当時の感情が蘇る瞬間がありました。島崎さんが涙を流せずに苦労したエピソードでは、渡邊監督が「無理に泣かせるよりも、その役のリアルを撮影したかった」と説明し、演出の意図を明かしました。
大江千里さんとの共演
共演者である大江千里さんについても、島崎さんは「彼は本当に素晴らしい方でした。打ち上げでは歌も披露してくれ、さらには物件探しまで手伝ってくれた」と絆の深さを語りました。渡邊監督も、大江さんの存在が現場にとって大きな支えになったと賛同します。
Blu-rayならではの魅力
Blu-rayとDVDの特徴として、渡邊監督はラストシーンでのキャラクターの成長を挙げました。「映像をじっくり楽しむことで、二年分の成長が見えるのです」と語る彼は、視聴者に注目してほしいポイントを伝えました。島崎さんも「自宅で何度も見返せるのが嬉しい」と自分自身の作品に感動を覚えています。
最後のメッセージ
イベントの締めくくりでは、渡邊監督が「このBlu-rayとDVDで、改めて作品を楽しんでほしい」と参加者に呼びかけ、島崎さんも「35年ぶりに、当時の自分と再会できた奇跡に感謝」と感謝の言葉を述べました。もはや90年代の名作ラブコメ映画は、ただの作品ではなく、彼女たちの人生の一部となっていることが感じられました。
現在、『スキ!』や『香港パラダイス』などの作品はBlu-ray(6,050円)とDVD(3,300円)で手元に置くことができ、特集上映は10月3日まで開催されています。ぜひこの機会に、自分流に楽しんでみてはいかがでしょうか?