伝統工芸「曲げわっぱ」でプラスチック削減を目指す新しいプロジェクト

伝統工芸「曲げわっぱ」でプラスチック削減を目指す新プロジェクト

使い捨てプラスチック問題が深刻化する中、私たちの生活にもサステナブルな選択肢が求められています。最近、秋田県大館市の伝統工芸「曲げわっぱ」を利用した新しいプロジェクトが注目を集めています。このプロジェクトは、株式会社エコグラフィックが提案する「マイ容器でテイクアウトを楽しむ社会」を目指した取り組みです。

曲げわっぱの魅力

曲げわっぱは、杉の柾目を薄く削り、桜皮で綴じることで作られる日本の伝統的な弁当箱です。自然素材ならではの優れたデザインと使いやすさで、料理を引き立てます。この美しい容器は、食欲をそそり、特別な食事のひとときを演出します。今回のプロジェクトにおいては、曲げわっぱをテイクアウト用にリデザインし、現代のライフスタイルにマッチする使いやすい容器へと生まれ変わらせました。

特に注目すべきは、このプロジェクトが持つ環境への配慮です。日本はかつてプラスチックゴミの排出量が世界第2位でしたが、最近ではマイバッグやマイボトルの利用が一般化し、減少傾向にあります。この時期、家族や友人との食事シーンが増えることから、曲げわっぱを使ったエコなテイクアウトが新たな選択肢として浮上します。

プロジェクトの背景

プロジェクトを立ち上げた株式会社エコグラフィックの代表、黒須奈美子さんは妊娠中であることから、次世代に希望を残したいという想いが芽生えています。彼女は、環境問題を親しみやすく、行動に結びつく形で発信する方法を模索しており、このプロジェクトを通じてその意志を実現しようとしています。

使い捨てプラスチックの削減

このプロジェクトの目的は、使用済みプラスチック削減への貢献です。集まった支援金は、マイ容器でテイクアウト可能なお店を紹介する情報サイト「Take aBox」を開発・改善するために負担します。このサイトでは、マイ容器を持つ人と、マイ容器に対応するお店をつなぐ仕組みを整える意図があります。これにより、マイ容器でのテイクアウトを選ぶ人が増え、環境に優しい行動が日常化していくことが期待されています。