生活クラブの新しい試み:親子で楽しむわかめの芯抜き体験
最近、海の恵みとして知られる「わかめ」が注目を集めています。しかし、消費者の利用が減少し、高価になっている背景には、水産業の深刻な労働力不足が影響しています。そうした中、生活クラブでは2025年3月10日から、「茎付きわかめ」の取り扱いを開始します。この新しい取り組みには、ただの消費以上の意味が込められているのです。
生産者の悩みと新たな発想
昨今、三陸地方で生育された三陸養殖わかめは、海水温の上昇や気候変動の影響を受け、高値で取引されています。また、重茂漁協の漁師たちは高齢化が進み、労働力が不足しているという課題を抱えています。このような状況をどうにかしたいとの思いから、生活クラブ組合員からのアイデアが生まれました。「自分たちがわかめの芯抜き作業をやってみよう!」という声が集まり、教育的価値も兼ね備えた「茎付きわかめ」のプロジェクトに発展したのです。
芯抜き作業の魅力
一般的にわかめは、販売のために芯抜き作業が施されますが、「茎付きわかめ」はその過程を省略し、わかめの葉と茎の構造を理解できるものになっています。子供たちが自分の手で作業を行うことで、わかめの成長過程や漁業の課題を学べる絶好の機会となります。この特別なわかめは、通常の商品に比べてお手頃な価格に設定されているため、経済的負担も少ないのが嬉しいポイントです。
家族での参加が簡単に
芯抜き作業は簡単に学べるように、特別に制作された動画も公開されています。動画を参考にすれば、初めての方でも安心して取り組むことが可能です。作業後のわかめは、塩抜きしてサラダや味噌汁に使える他、茎の部分は美味しい和え物や佃煮に仕立てることもできます。これにより、収穫したわかめが食卓に直接つながる体験ができるのです。
春休みの特別な時間を
取り扱いの時期は春休み直前で、ご家族で楽しむ良い機会となります。将来的には、夏休みや冬休みなど他の長期休暇中にも実施予定です。親子で協力し合いながら行えるこの作業は、家族の絆を深めるきっかけにもなるでしょう。
重茂漁業協同組合との長年の協力
生活クラブと重茂漁協は約40年の長い間、協力関係を築いてきました。自然の資源を大切にし、生育過程や加工過程を透明にしながら提供してきた点で、消費者からの支持を受けています。彼らの理念に触れ、安心して購入できる素材としてのわかめが成長していくことを願っています。
結論
今回の「茎付きわかめ」を通じて、わかめについて学んでいただくことはもちろん、地域の漁業を理解し、支えることに繋がるのです。ぜひ春休みは家族でわかめの芯抜き作業に挑戦し、新たな発見を体験してみてください。未来への食育としても、この取り組みは大いに意味があります。皆さんのご参加をお待ちしています!