エチオピアの生理事情と女性の未来を考える月経衛生デー

月経衛生デーに考えるエチオピアの生理事情

5月28日は、「月経衛生デー」として定められており、この日を機に女性の生理に関する理解が深まることを目指しています。私たちBé-A〈ベア〉は、ソーシャルプロジェクトGBAを通じてエチオピアでの女性支援活動に取り組んでいます。今回は、月経衛生デーに寄せて、エチオピアの生理事情と私たちの活動についてご紹介します。

エチオピアの現状

エチオピアは、アフリカ北東部に位置し、人口が1億人以上と非常に多くの人が暮らす国です。しかし、経済的な問題や社会的な背景によって、生理に関する環境が劣悪です。エチオピア全体の平均年収はたったの約1,000ドル、日本円にして14万円ほどです。見た目にも高価に感じる生理用ナプキンは、1パッケージで約150円ですが、そこから換算すると日本で言うところの約5,000円にもなります。この高額さが多くの女性に影響を与え、必要なものにアクセスできない状況を生んでいます。

現在、エチオピア国内で生理管理に必要なアイテムを持っている女性は約28%にとどまっており、その他の多くは古布やくず綿を使用しています。生理期間中は学校に通えないことが一般的で、この状況はやがて生理に対する偏見や差別を生む要因にもなっています。さらに、アフリカの一部では、生理を隠すことで早婚や性的搾取に繋がるリスクが高まるのも悲しい現実です。

私たちの取り組み

私たちGBAは、エチオピアの女性に直接支援を届けるべく、現地での生理に関する教育と製造技術の支援を行っています。この活動の一環として、国連人口基金（UNFPA）とパートナーシップを結び、エチオピアで吸水ショーツを製造できる体制を整えています。

私たちの支援先の一つ、Mums for Mumsでは、25名のグループが順番に技術研修を受けており、生地の調達から製品の製造まで、地元の方々が主導しています。受講者は、技術を学ぶだけでなく、生理や身体の健康に関する講義に参加し、自分たちが生産した製品の価値を理解することにも力を入れています。これにより、技術を習得することで生理用品の製造だけではなく、地域の人々の雇用機会を創出することが目指されています。

私たちにできること

月経衛生デーを通じて、私たちは生理について正しく学び、話し合うことの重要性を再認識する必要があります。エチオピアの女性たちが生理によって生活に困難を強いられていることは、私たちが無視してはいけない問題です。日本でも「生理の貧困」と呼ばれる現象があり、関心を持つことが地域の女性たちを助けることにもつながります。

5月28日の月経衛生デーには、Bé-A〈ベア〉の公式オンラインストアにて、対象商品を購入するとエチオピアに吸水ショーツを寄贈するキャンペーンを行います。この取り組みを通じて、あなたの選択が誰かの未来を変えるきっかけになるかもしれません。

私たち一人ひとりの行動が、支援の手をエチオピアの女性たちに届けることに繋がります。生理についての理解と共感を深め、より良い社会をつくるための一歩を踏み出してみませんか？