290年の伝統を受け継ぐ酒蔵、菊美人の挑戦と未来
福岡県に拠点を置く菊美人酒造は、創業290年という長い歴史を誇り、今、新たにリブランディングに挑戦しています。この取り組みの一環として、クラウドファンディングを開始し、目標金額の100万円をわずか1日で達成し、さらなる挑戦として300万円のネクストゴールを設定しました。
リブランディングの背景
菊美人酒造の十代目、江﨑隆一郎氏は、従来の日本酒のイメージを刷新し、「贈答用日本酒」としての新たな価値を創造したいと考えています。「伝統的な酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録される中、日本酒業界は以前よりも注目を集めていますが、実際には多くの酒蔵が後継者不足に悩み、新たな挑戦が求められています。
江崎氏は、経営コンサルティングファームやリクルート社での経験を経て、2024年に家業を継ぐ決意をします。コロナ禍での出会いや人との結びつきの大切さを実感し、リブランディングを通して日本酒の新たな可能性を探ることが至上命題となりました。
新たな価値の提案
菊美人酒造が目指すのは、「花を贈るように」というコンセプト。新ラインナップは、その名の通り、特別なシーンで贈ってもらえる酒としての価値を強調しています。たとえば、商品名は草花に因んだものを選び、贈り手の想いを反映させる工夫がなされています。
多様なシーンに対応できるように、誕生日や記念日、手土産向けの日本酒が多数揃い、贈る相手の好みやシチュエーションに合わせたアイテムを提供しています。さらに、特定名称酒や詳細なスペックを控えめにし、誰でも手に取りやすい説明を心掛けています。
クラウドファンディングの内容
令和の菊美人は、クラウドファンディングを通じて新商品を先行販売し、支援者向けに特別なリターンを用意しています。中でも注目は、通常見られない酒蔵の内部を案内し、杜氏から直接酒造りの魅力を学べる「マニアックな酒蔵見学」。
さらに、リニューアルされる全商品のセットや「雫しぼり」を使用した商品のセットも用意。日本酒の醍醐味を追求し、特別な体験を提供することを目指しています。
支援者の声
クラウドファンディングに寄せられた多くの声は、日本酒の伝統文化を守り続けてほしいという願いに満ちています。「日本酒が世界に羽ばたく姿を見たい」との期待感が支援者たちの心を打ち、交流の場を提供しています。
支援者の一人は、「手間暇をかけた本当に美味しい日本酒を届けたい」という江崎氏の姿勢に感銘を受けたことを明かし、飲み比べや料理とのペアリングを楽しみにしています。
未来へ
菊美人酒造は、290年間の歴史を大切にしながらも、現代のニーズに応じた進化を遂げることを目指しています。これから、贈り物としての日本酒の新しい価値を広めていくことで、次世代への伝承を果たし続けることでしょう。
プロジェクトページでは、菊美人酒造の思いと新商品の詳細を確認できます。贈る側、受け取る側どちらにとっても特別な日本酒を楽しむ時代がやって来ています。今後の展開に大いに期待が寄せられています。
プロジェクトページ
創業290年の酒蔵の再出発
公開期間:2024年1月14日(火) 17:00〜2月28日(金)23:59