上川隆也、舞台『忠臣蔵』の成功を祈願して赤穂を訪れる
上川隆也さんが主演を務める舞台『忠臣蔵』が、今年の12月12日に東京・明治座で開幕します。それに先立ち、11月7日、上川さんは作品のゆかりの地である赤穂を訪れました。この訪問は、大石内蔵助を演じるにあたり、作品への思いを新たにするためのものでした。
訪問の初めに、上川さんは大石内蔵助が祀られている大石神社に参拝し、舞台の成功と関わるすべての人々の健康を祈りました。神社では、粛々と手を合わせ玉串を捧げ、323年前に思いを馳せました。「これが初めての赤穂訪問で、地元の方々に心温まるもてなしを受け、来て本当によかったと感じています」と、上川さんは笑顔で語りました。
次に、上川さんは大石神社内にある義士史料館や宝物殿を訪れ、討入りに関する多くの資料や武具を目の当たりにし、その中に込められた地元の人々の誇りと愛情を感じ取っていました。「貴重な展示物を拝見することで、この地で義士たちがどれだけ尊重されているかがひしひしと伝わってきました」と、感慨深い様子で語りました。
大石神社はかつての赤穂城の敷地内に位置し、近くには大石内蔵助の実家として知られる長屋門が現存しています。ここでも、上川さんは長屋門を眺め、歴史の中に思いを馳せました。また、浅野家の菩提寺である花岳寺を訪れ、内蔵助や四十七士のお墓にも手を合わせました。「彼らの戒名に刃の文字が入っていることから、その重みを実感しました。仇討ちを成し遂げた皆さんの覚悟も感じます」と、深い思いを述べました。
この赤穂訪問は、上川さんが今後の稽古に臨むにあたって良い励みになったようです。「赤穂の地を訪れて、内蔵助の発想の背景にある愛情の深さに気づきました。この土地への愛が、私の演技の基盤となります」と抱負を語りました。加えて、「『忠臣蔵』を知らない若い世代にも、ぜひともこの作品を鮮烈な視点で観てほしい。彼らには何かを感じ取ってもらいたいです」と話しました。
最後に、上川さんは「成功を収めることの重要さ、そしてそれを貫いた人々への憧れを胸に、大石内蔵助という役を演じていきます」と力強く締めくくりました。舞台『忠臣蔵』は、12月から全国6カ所で上演され、さまざまな感動を呼ぶことが期待されます。