Z世代の思いをファッションで表現
最近、ファッション業界でも注目されているのが、アップサイクルファッションです。特にZ世代にとって、自分たちの声や考えをクリエイティブに表現する場としての役割を果たしています。今回、文化服装学院と株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが協力し、ファッションEC「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOと特別なプロジェクトを実施しました。この取り組みは、学生たちが社会課題に対する意識を高め、それをファッションを通じて発信することを目的としています。
アップサイクルファッションについて
アップサイクルとは、古着や廃材を新たな価値を持った製品に再生するプロセスのことです。これにより、ファッションの廃棄問題を軽減しつつ、より持続可能なスタイルを提案することができます。特に、若い世代にとっては、環境問題や社会的な問題に対する配慮が求められる時代。このプロジェクトでは文化服装学院の1年生250人が40チームに分かれ、約600点の古着を使用してアップサイクル作品を作り上げました。
プロジェクトの進行
このプロジェクトでは、まず株式会社ZOZOから提供された古着を基に、各チームが独自の視点で作品を製作しました。15の優れた作品は、2025年1月24日の公開プレゼンテーションにおいて評価され、選ばれたチームはSHIBUYA109渋谷店にて展示されることになっています。また、最優秀賞に選ばれた作品には、ZOZOTOWN内のサステナビリティ情報発信コンテンツ「elove by ZOZO」にインタビュー記事が掲載される特典もあります。
学生たちが取り上げた社会課題
学生たちは多様な社会課題に目を向け、以下のテーマに基づいて各自の作品を発表しました。
- - ジェンダーと表現の自由
- - マイノリティの権利
- - 環境問題、特にファストファッションによる破壊
- - メンタルヘルスの問題
- - 海洋汚染、発展途上国の飢餓問題など
これらのテーマを通じて、学生たちは自らの意見や感情をファッションで表現することができました。また、社会課題を理解するための役割も果たしています。
先駆的な取り組みとその意義
この取り組みは、2021年度に行われたSDGsをテーマにしたポップアップストアに端を発し、年を追うごとにアップサイクルファッションを通じた社会的なメッセージを強化してきました。2024年度はカリキュラムを一新し、社会問題の深掘りに努め、学生たちの表現力を高めることに注力しました。
公開プレゼンテーション
時間は13:30から15:00まで、文化服装学院で行われるこのイベントでは、全40LOOKが展示され、代表15チームの作品が審査されます。審査はZOZOやデザイナー、そして文化服装学院の関係者などが行い、自分たちのアイデアやビジョンを世の中に発信する貴重な機会となります。
最後に
ファッションは単なるトレンドを超え、社会を変える力を持つコミュニケーションの手段となります。Z世代の学生たちが自らの手で未来を築くために、アップサイクルというクリエイティブな方法を選んだことは、彼らの想いを形にする素晴らしい機会です。このような取り組みが、社会の意識を変え、さらに多くの人々に影響を与えることを期待しています。