販売による幸せの創出。人間力が求められる未来の接客業について

販売による幸せの創出

人を取り巻く幸せな販売業の未来

株式会社BRUSH（ブラッシュ）が行ったトークセッション「販売は幸せを届ける仕事ー選ばれる店・販売員になるためにー」。ここでは、販売という仕事の新たな価値と、これから求められる人材の資質について語られました。秋山恵倭子氏とオーダーメイドスタイリスト神崎裕介氏が登壇し、実際の体験を交えながら、販売業における信頼構築や人間力の重要性について深掘りしました。

体験談から学ぶ販売の本質

販売とは何か。これは単なる商品を提供することではなく、顧客に寄り添いながら最適な選択をサポートすることです。秋山氏は、販売員は「迷いを希望に変え、買い物の喜びを最大化する役割」を担っていると強調します。同時に、神崎氏も「試着室から出てきた瞬間に、顧客が自分を見つめ直す、その瞬間を逃さないことが大切」と語り、顧客とのコミュニケーションの重要性を示しました。

信頼を築くためのファーストアプローチ

トークセッションの中で、信頼構築における「ファーストアプローチ」の重要性が語られました。秋山氏は「笑顔や声、姿勢で信頼できる空気を作り、声をかけたくなる人になることがファーストアプローチの第一歩」と述べ、信頼はチームで築くものであると付け加えました。神崎氏も、基本姿勢を作ることがルーティンであることが重要だと強調しました。

リアル店舗ならではの価値

デジタル化が進む中、リアル店舗の価値は何なのか。両氏は、この時代でも人間の温もりや安心感は代替できないものであると断言しました。秋山氏は「AIは人の心の揺れやニーズには敏感ではない。リアル店舗が持つ空気感や温度、香りなど、すべてが価値の源」と語りました。他方、神崎氏も、お客様に寄り添って本当に良いものを薦めることが販売の本質であると述べ、心をこめた接客の重要性を訴えました。

未来の販売員に求められるもの

リアル店舗においては、体験が重視される時代。秋山氏は「販売の時代は終わり、商品知識だけでなく人間力と心地よさが求められる」と力説し、神崎氏も「臨機応変に対応できる人材を育成することが重要」と発言しました。これからの販売員には、多面的な視点から考えられる能力が求められることでしょう。

質疑応答で浮かび上がる店舗の未来

トークセッションの最後には、参加者から様々な質問が寄せられました。「メンズ・レディースの販売スタイルの違い」や「長く企業に勤める秘訣」など、神崎氏と秋山氏はそれぞれの見解を交えながら明確に回答しました。

登壇者メッセージ

販売の一線で活躍する二人からのメッセージも印象的でした。神崎氏は「販売の仕事では毎日多くの顧客と出会い、様々な世界を知ることができる」と述べ、販売の仕事が人間的な成長と経験をもたらすことを強調しています。秋山氏も「お客様にとってのベストを心を込めて探すことが、信頼されるスタッフやお店へと繋がる」と語り、販売の尊さを再認識させてくれました。