肌バリアの新発見
2026-06-10 14:17:04

天然セラミドが皮膚バリア機能を強化する新たな作用を発見

天然セラミドがもたらす新たな肌の守り



ロゼット株式会社が宇都宮大学との共同研究を通じて、天然由来のセラミドが皮膚のバリア機能をさらに強化することが確認された。この研究成果は、第125回日本皮膚科学会総会でも発表される。

皮膚バリアの新たな理解


長年、皮膚のバリア機能は主に“角層バリア”が中心であると考えられてきた。角層とは表皮の最も外側に位置する部分で、セラミドを中心とした脂質がラメラ構造を形成し、内的な水分を保持しつつ外からの刺激を防いでいる。しかし、近年になって、角層のひとつ下にある顆粒層に存在するタイトジャンクションが、皮膚にとっても重要な役割を果たしていることが明らかになってきた。

タイトジャンクションは細胞同士を密着させる構造であり、異物や刺激物質から肌を保護する役割を担っている。これまでは化粧品成分がこのタイトジャンクション機能を直接強化するという報告はほとんどなかった。

天然セラミドの新作用


今回の研究で、ロゼットが発表したβ-ガラクトシルセラミドがタイトジャンクション関連分子の発現を増加させ、タイトジャンクションのバリア機能を強化できることが確認された。また、紫外線によってタイトジャンクション機能が低下することを抑制する作用も確認されている。この結果は、天然セラミドが角層バリアだけでなく、第2の皮膚バリア機能をも強化する生理活性脂質として機能する可能性を示唆している。

研究者の見解


宇都宮大学の芋川玄爾特任教授は、この研究の意義に触れ、「天然セラミドは、これまで角層のセラミドを増やすことで皮膚バリアを改善する作用が注目されていた。その中で、タイトジャンクションにも作用する可能性が明らかになったことで、両方のバリア機能を同時にサポートできることが示された」と語った。

今後の展望


アトピー性皮膚炎や敏感肌の方々にとって、角層のバリア機能だけでなくタイトジャンクションの機能低下も深刻な問題である。今回の研究成果は、そのような肌に対する新しいスキンケア戦略への道筋を示すものである。これまでの「水分補給を重視した保湿」だけでなく、皮膚バリア機構自体を再構築する方法が提案されている。

ロゼットは今後も研究を進め、天然セラミドの効果を基にした製品開発に応用し続ける予定だ。新たな肌トラブル解決の可能性が期待される。

発表の詳細


この研究成果は2026年6月12日(金)に国立京都国際会館で開催される第125回日本皮膚科学会総会において発表される予定です。発表のタイトルは「β-ガラクトシルセラミドはUVB・ADで障害される表皮タイトジャンクションを改善する」となっている。


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