株式会社日東社の歴史
株式会社日東社は、兵庫県姫路市に本社を構える1900年創業の老舗マッチメーカーです。設立当初はマッチの製造に注力していましたが、1956年からは広告用オーダーマッチの製造にシフトし、1970年代からは名入れライターや販促品事業などにも進出しました。
しかし、近年はコロナ禍の影響により、飲食店の休業や原材料の高騰などで厳しい経営環境に直面しました。この危機を脱却するべく、2023年には紙製品事業を他社に譲渡し、売上は減少したものの、新たな経営方針を打ち出しました。
トップダウンからボトムアップへの転換
日東社はこれまで、超トップダウンの経営スタイルで行ってきましたが、社内の意識調査では顕著な dissatisfactionが浮き彫りになりました。そこで100周年を機に、新たなリーダーシップでメンバーの主体性を重視した経営スタイルに転換しました。
新しい経営理念では、全従業員の「歓びあるモノヅクリ」と「ぬくもりある繋がり」を重視し、より人を大切にした企業文化を目指しています。これにより、社員のやりがいを生み出し、社会全体に明るい影響を与えることを目指しています。
第7回姫路市女性活躍推進企業表彰受賞
この度、日東社は姫路市の「第7回女性活躍推進企業表彰」を受賞しました。特に、女性管理職比率が57.1%、女性職員比率が58.1%に達している点が評価されました。全管理職の中で4名が女性であり、彼女たちは産休・育休を経たメンバーでもあります。
さらに、同社では2時間単位で取得できる年次有給休暇制度も設けており、有給取得率は90%を超えています。このように働き方を柔軟にしながら、女性が活躍できる環境を整備しています。
働きやすい制度、そして社員の声
女性社員たちからは、周囲からの理解と働きやすい制度が高く評価されています。実際に、家庭と仕事の両立を可能にする有給休暇制度があり、育児をしながらも多くの社員が生き生きと働いています。「お互い様」の文化も根ついており、急な休みにも柔軟に対応してくれる職場環境は魅力的です。
5代目アトツギである大西潤氏は、日東社が「従業員とその家族を大切にする」ことを強調し、働きやすい環境作りに努めています。受賞を機に、今後もさらなる成長と発展を目指します。
未来への展望
今回の受賞は、日東社が性別に関係なく活躍できる職場を構築している証です。今後も、女性管理職を増やし、さらなるキャリア形成を促進する計画が進められています。特に工場では、女性主任を現在の2名から5名以上に増やす方針が立てられています。
日東社は、歴史ある企業でありながら新しい挑戦を続け、女性の活躍推進に力を入れることで、地域社会にも貢献していく姿勢を示しています。今後も、多様な人材が一緒になって協力し、さらなる成長を遂げていくことでしょう。