資生堂が導き出したエピジェネティクス研究によるシミ防止新成分「4Mアルゲ」とは

資生堂が発表した新成分「4Mアルゲ」の全貌

資生堂は、独自の研究によって早期のシミ発生の原因を解析し、これに基づいた新しいスキンケア成分「4Mアルゲ」を開発しました。この成果は、エピジェネティクスという新たな視点からのアプローチによって得られたもので、この成分はシミができにくい肌質を作り出すためのカギとされています。

エピジェネティクス研究の重要性

エピジェネティクス研究は、同一の遺伝子を持つ一卵性双生児でも、育つ環境によって遺伝子の働き方が変わることに注目する分野です。資生堂は、この研究を5年前から進めており、2021年には将来の肌の明るさに関わる遺伝子「TIPARP」の発見に成功しましたが、今回新たにシミの発生に関連する「mTOR（エムトア）タンパク質」を特定しました。このタンパク質の活性化が早期のシミ発生に寄与することが明らかになりました。

シミ発生のメカニズムを解明

シミは表皮基底層にあるメラノサイトでのメラニンの過剰生成によって引き起こされますが、新たに発見された「mTORタンパク質」は、シミの早期発生を促す重要な要因であることが判明しました。これにより、シミができる前の肌内部で何が起こっているのかをより深く理解することができるようになりました。特に紫外線の影響を受けた肌では、「mTORタンパク質」の活性化が観察されています。

新成分「4Mアルゲ」の効果

「4Mアルゲ」と名付けられた新しい複合成分は、フランスの海由来エキスを含み、この成分が「mTORタンパク質」の活性化を抑制し、シミの発生を防ぐ可能性があるとされています。実験結果によれば、表皮細胞へのメラニン蓄積を抑制する効果も確認されており、シミができる前に肌質を改善する手助けになることが期待されています。