シニフィエの新たな挑戦『百合鴎』
今秋、劇作家の小野晃太朗が手掛けるシニフィエの新作本公演『百合鴎』が、東京都墨田区のすみだパークシアター倉で上演されることが発表されました。この作品は、2年ぶりに発表される待望の新作であり、第69回岸田戯曲賞の最終候補にノミネートされた『ひとえに』以来の演目となります。
この公演は、2026年9月18日(金)と19日(土)の2日間にわたり、すみだ五彩の芸術祭の一環として実施されます。すみだパークシアター倉は、地域の文化発信拠点として多くの芸術イベントが開催される場ですので、多くの観客が訪れることでしょう。
古典と現代の融合
『百合鴎』は、古典の情動を受け継ぎながらも、現代都市の困難をテーマに練り上げられた群像劇です。能の『隅田川』や歌舞伎の『隅田川続俤』、さらには『都鳥廓白浪』など、古典的な要素を取り入れつつ現代の視点で新たにはかり直す作品となっているのです。
作中では、匿名流動型犯罪グループ(トクリュウ)や移民問題、そして孤独や搾取といった現代社会が抱える課題に焦点を当てています。「正しく人を使う/使われる」という深いテーマを掘り下げることで、観客は自らの生活との重なりを強く感じることになるでしょう。
特に、この公演を観ることができる人々は、現代都市で生きるすべての人々の物語が描かれていることに気づくはずです。古典からの受け継がれた情熱や普遍的な感情が、どのように私たちの生活に影響を与えているのか、強烈なメッセージとして伝わってくるでしょう。
ストーリーの概要
『百合鴎』の物語は、行方不明の子どもを探す母親・葉名が自助グループに参加するシーンから始まります。彼女の思いは、時間の流れの中で交錯し、自らの存在と向き合わせていきます。
同時に、海というキャラクターは、緑化が進む東京での仕事を通じて渡り鳥のように過ごす生活を描写します。電車で出会ったののと親密な関係を築き、その後に渡り鳥としての生活を続けるかたわら、後輩のパートナー・二三との密会にも励む姿が描かれます。
ストーリーは、仕事や生活、人間関係の密接さを探求し、「使う」「使われる」人々の姿が巧みに織り込まれています。これにより、観客は過去の清算や時間と距離の観念にも思いを馳せることができるでしょう。
公演情報
シニフィエの新作『百合鴎』は、2026年9月18日と19日にすみだパークシアター倉にて上演されます。チケットは一般が3,000円、割引が2,500円(25歳以下、障害者手帳提示の場合)ほか、U-18の方は無料で参加可能です。チケット発売は2026年7月25日からですので、ぜひお見逃しなく!
演出は小野晃太朗、出演には金定和沙、菊池佳南、新田佑梨など豪華キャストが揃っており、多彩な演技が期待されています。シニフィエの新たな挑戦にぜひ注目してください。