ポール・モーリア生誕100周年！オリジナル・スコアによるコンサートの魅力

ポール・モーリア生誕100周年記念コンサート

2023年7月31日、ポール・モーリアの生誕100周年を祝い、特別なコンサート「ポール・モーリア『ラヴ・サウンズ』オーケストラ」が東京国際フォーラムホールAで行われました。名曲の数々をオリジナル・スコアで演奏するこの公演は、音楽フェスティバルのような華やかさに満ち、来場者たちを魅了しました。

ポール・モーリアの功績

フランス出身の音楽家、ポール・モーリアは「恋はみずいろ」や「オリーブの首飾り」など、イージーリスニングの名曲を生み出しました。その独特の音楽スタイルは日本にも多大な影響を与え、約1000回に及ぶコンサートを通じて今なお多くのファンに愛されています。今回の公演は、彼の音楽を再現するための公式なコンサートであり、イレーヌ夫人の賛同を得た特別なものです。

準備から実現までの熱い思い

指揮を務めるのは、ポール・モーリアのスタイルを継承する佐々木新平氏。彼が生み出すエレガントな指揮は、多くのファンを魅了しています。また、コンダクターとオーケストラは、モーリアのヒット曲を追体験させるために結成された日本の優れたミュージシャンたちで構成されています。

コンサートは、ポール・モーリアの生涯を振り返る映像と共に始まり、彼の新曲「オープニング」からスタート。続いて「涙のトッカータ」や「愛の信条」が演奏され、会場はすぐにポール・モーリアの音楽で満たされました。

司会の笠井信輔氏は、コンサートまでの背後にある努力を語り、ファンの熱い想いを込めて公演の実現について語りました。イレーヌ夫人が今年の春に亡くなったことに触れ、彼女とポールが再会したことを想像させる心温まる言葉を発しました。

魅力的なプログラム

第1部では、ポール・モーリアの代表曲をはじめ「小さな恋のメロディ」や「禁じられた遊び」などのメドレーが披露され、観客の心を鷲掴みにしました。特に「ベスト・オブ・メドレー」は圧巻で、聴く人々を魅了する音のハーモニーが響き渡りました。

第2部は、佐々木氏の子供時代の写真が映し出され、お客さまをさらに引き込む演出が施されました。「セブン・シーズ」で始まる後半では、アコーディオンの田ノ岡三郎氏が登場し、アコーディオンによるメドレー「パリとアコーディオン」も展開され、フランスの情緒を感じさせる音楽に仕上がりました。

アンコールでは、「オリーブの首飾り」が演奏され、会場は大きな拍手の中に包まれ、参加者の心に深く残る印象を与えました。笠井氏の言葉通り、ポール・モーリアのサウンドはただの懐かしさに留まらず、新たな魅力を私たちに伝えてくれました。