なにわの伝統野菜「田辺大根」を活用した新感覚パン
大阪城南女子短期大学と株式会社ダイヤがタッグを組み、地域の特産品である「田辺大根」を利用した新しいパン「はっぱのフォカッチャ」を開発しました。このプロジェクトは、地域活性化と食品廃棄問題に着目し、2月22日から27日の6日間、あべの橋駅近くの2店舗で販売されます。
「田辺大根」とは?
田辺大根は、大阪府を代表する伝統野菜の一つで、形はずんぐりとした特異なもので、白首部分と立派な葉が特徴です。この大根は、生のまま食べると辛みがあり、煮ると甘さが引き立ち、多様な料理に使われることから長い間愛されてきました。しかし、戦後の都市化に伴い、その存在は危うくなっていました。野菜の市場において、地方での生産が減少し、安価な大根が他府県から大量投入される中で、田辺大根は幻の野菜として俗に言われることに。
しかし、2000年には、大阪府立農林技術センターが田辺大根の種子を保存していることが確認され、地域の方々の努力により復活運動が始まりました。現在では、田辺大根は「なにわの伝統野菜」として認定されています。
大学生とのコラボレーション
今回のプロジェクトは、大阪城南女子短期大学が近畿日本鉄道株式会社と連携し、田辺大根のPR活動の一環として開始されました。学生たちは、商品企画だけに留まらず、職人と共に実際に試作を行いながら商品を完成させました。学生たちが提案した「大根の葉」を活用するアイデアが素晴らしく、これにより新たな試みが生まれました。パンの生地には、田辺大根の葉を炒めて利用しており、廃棄されるはずだった部分を美味しい食材に変える工夫がなされています。
商品情報
「はっぱのフォカッチャ」は、田辺大根の葉をごま油で炒め、その歯切れの良さを生かしたフォカッチャにチーズをトッピングして焼き上げたお惣菜パンです。価格は330円(税込)で、愛される味わいを提供します。
- - 販売期間:2025年2月22日(土) 10:00~27日(木)
- - 販売店舗:チャオプレッソ&クックハウス あべの橋駅東口店、西口店
学生たちのこれから
また、大阪城南女子短期大学では、田辺大根の魅力を引き出すための取り組みも数多く行っています。学生たちは、種まきや収穫に参加し生産者との交流を深めています。なにわの伝統野菜をもっと多くの人に知ってもらうため、2024年にはクラウドファンディングも実施する予定です。返礼品として、田辺大根を使ったレシピコンテストの入賞作をレトルトパウチ商品として準備するなど、さらなる広がりが期待されます。
終わりに
「田辺大根」との地域資源を大切にする取り組みに注目し、今回の新作「はっぱのフォカッチャ」を是非味わってみてください。風味豊かなパンで、地域の魅力を一緒に楽しみましょう!