YOSHIKIがHegraで示した国際的な文化交流の新たな形
2023年11月20日、サウジアラビアのアルウラに位置するユネスコ世界遺産「Hegra」にて、YOSHIKIが歴史的なコンサートを行いました。この公演は、日・サウジアラビア国交70年を祝う特別なものであり、YOSHIKIにとっても重要な意味を持つ一日となりました。実は、この日は彼の誕生日でもあり、人生の新たな一歩を踏み出す記念日でもありました。
この日のパフォーマンス「Hegra Candlelit Classics」でYOSHIKIは、昨年10月に受けた三度目の頚椎手術後、初めてのフルコンサートを披露しました。彼がHegraの古代遺跡に立つというのは、日本人としても初の試みであり、その意義は計り知れません。また、この公演はサウジアラビア側からの正式な招待によって実現し、文化芸術分野で評価されるアーティストの存在を示しています。
圧巻のパフォーマンスと感動の共有
公演当日、会場ではサウジアラビアの王室関係者や各国の要人が集まり、YOSHIKIの音楽に触れるために多くのファンも駆けつけました。彼の演奏に対して好意的な声が相次ぎ、「度肝を抜かれた」「涙があふれた」といった反響が多く寄せられ、その圧倒的なパフォーマンスが現場を感動の渦に巻き込みました。
Hegraは、約2000年前に築かれ、サウジアラビア初の世界遺産に登録された古代墳墓の群れ。これまでアンドレア・ボチェッリやルドヴィコ・エイナウディといった世界的な巨匠たちが選ばれて公演を行った名誉ある舞台です。その静寂に包まれた中、数千本のキャンドルがともされ、YOSHIKIのピアノ音色が完全に溶け込むように響き渡りました。
「紅」では、古代遺跡が赤く染まる光景が印象的で、音楽と歴史が共鳴する瞬間が広がりました。YOSHIKIは「この場所が強いインスピレーションを与えてくれた」と語り、新曲「LARMES」を初披露しました。その感情豊かな旋律は聴衆を一層感動させ、会場全体が深い情感に包まれました。また、冒頭での共演を果たしたトランペッター、イブラヒム・マーロフとの新曲「ALULA」は、ピアノとトランペットが響き合う美しい瞬間を生み出しました。
文化交流の架け橋としての役割
公演の前日、外務省認定の「日本・サウジアラビア王国外交関係樹立70周年事業」として、YOSHIKIはトークセッション「Yoshiki at AlUla Music Hub」にも参加し、国際的な文化交流の重要性について意見を交わしました。彼の存在は、両国間の架け橋としての強いメッセージとなりました。
公演後、YOSHIKIは「みんながいてくれたから、ここに立っていることができた」と感謝の意を表し、音楽が国境を越える力を再認識しました。この特別な一夜は、YOSHIKIにとって新たな歴史の始まりを告げる瞬間となったのです。
セットリスト
1. ALULA feat IBRAHIM
2. TEARS
3. AMETHYST with BEVERLY
4. 紅
5. MIRACLE with ASHLEY
6. LARMES
7. SWAN LAKE
8. THE SEINE with ASHLEY
9. RED SWAN with BEVERLYs
10. REQUIEM
11. ART OF LIFE
12. ENDLESS RAIN
この公演は、音楽を通じた国際交流がより深まることを強く実感させるものでした。YOSHIKIの新たな挑戦と歴史的瞬間は、多くの人々の心に深い感動を残しました。これからも彼の音楽が国境を越えて人々を結びつけるような存在であり続けることを願っています。