西和賀町の大人気スイーツ「ビスケットの天ぷら」が進化!
西和賀町の名物、郷土おやつとして知られる「ビスケットの天ぷら」が、地元の高校生たちのアイディアで新たに商品化され、冷凍スイーツとして登場します。このユニークな取り組みは、岩手県立西和賀高等学校の生徒が中心となり、地元の事業者「味工房かたくり」と協力して進められました。
伝統の味を未来に繋ぐ
「ビスケットの天ぷら」は、昔から地元で親しまれてきた素朴なおやつ。結婚式や葬儀、農作業の合間に楽しむ食べ物として、地域の人々に愛されてきました。しかし、日持ちの問題から町外への販売が難しく、この味を遠くの人々に届けることができなかったのです。そこで、高校生たちは冷凍商品化に挑み、日持ちの問題を解決する道を選びました。
高校生たちの挑戦
この商品開発は、西和賀高校の探究授業「魅力発見ラボ」の一環としてスタートしました。生徒たちは工業技術センターを訪れ、急速冷凍技術(CAS)を活用するアイデアを得て、試作を繰り返しました。彼らは、南部かしわ加工場のCAS装置を借りて、自然解凍でも美味しく食べられる商品の実現を目指しました。
厳選された原材料と独自の製造工程
「ビスケットの天ぷら」を形にするために、地元の「味工房かたくり」との協働も重要な役割を果たしました。味工房かたくりは長年にわたり、この郷土菓子を広めてきた実績を持っており、今回のプロジェクトに対する期待が高まりました。試作を進める中で、彼らは市場への進出を果たすための冷凍工程の導入が必要であると認識しました。
この好機を捉え、地元の補助金を利用して自社に小型の急速冷凍機を導入。その結果、長年の夢であった「ビスケットの天ぷら」の商品化が遂に実現しました。そして、その味を引き立てるために、オーブンや電子レンジで温める方法をリーフレットにまとめるなど、細部にこだわっています。
商品概要と発売日
この新商品は2025年11月1日から、西和賀町のふるさと納税の返礼品として発売が予定されています。内容は、ビスケットの天ぷら(約100g)×6枚で、ふるさとチョイスで購入可能です。また、ユキノチカラの公式ウェブサイトでも紹介されています。冷凍の状態で発送されるため、自宅で簡単に揚げたての味を楽しむことができます。
地元の声
生徒たちからは、「子供の頃から食べてきたビスケットの天ぷらが商品化されるなんて驚きです。もっと多くの人に西和賀の味を知ってほしい」との声が寄せられています。また、味工房かたくりの関係者は、「技術的な課題を克服するために高校生たちの発想が鍵となりました。伝統の味をこれからも守り続けていきたい」と語っています。
新たな挑戦を通じて、伝統と現代的な技術が融合した西和賀町の「ビスケットの天ぷら」。ぜひ、全国の皆様にもその味を楽しんでもらいたいものです。