シーベジタブルの代表が語る、食の未来と海藻活用の新たな挑戦
合同会社シーベジタブルの共同代表である蜂谷潤氏と友廣裕一氏が、食といのちの循環に取り組む「EARTH MART」企画で特集された「食の未来を輝かせる25人」に選ばれました。このイベントは、大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンの一部として企画され、食の各分野における専門家から選ばれた、未来を見据えた取り組みを象徴しています。
食文化の革新とテクノロジーの融合
「食の未来を輝かせる25人」には、生産者、料理人、起業家、研究者、文化継承者など、多様な職業の方々が選ばれました。その背景には、食文化、おいしさ、テクノロジーを融合させ、新たな可能性を切り開こうとする意欲があります。シーベジタブルは、海藻という特有な資源を活用し、持続可能な未来を目指す姿勢が評価されたのです。
また、授賞式前に提供された料理も注目されました。シーベジタブルの海藻「すじ青のり」を使用したムースや、若ひじきサラダが登場し、彼らの取り組みがどのように食卓に表現されるかを示しています。
EARTH MARTのビジョン
「EARTH MART」は、食といのちをテーマにした未来的なスーパーマーケット。伝統と文化、そして現代の社会課題を織り込んだこのパビリオンは、人々に食に対する理解を深めてもらう機会を提供します。筆舌に尽くし難い食の体験を通じて、私たちが今後の時代において何を大切にし、選んでいくべきかを考えさせる場となるでしょう。2025年4月13日から10月13日まで、大阪の万博会場で訪れることができます。
シーベジタブルとは何か
高知県安芸市に拠点を置くシーベジタブルは、海藻を中心とした食文化の提案をする企業です。昨今、海藻の減少問題が取り沙汰される中、彼らは環境に配慮した陸上栽培や海面栽培を取り入れ、持続可能な方法で新しい海藻食文化の実現を目指しています。日本の海域には多種多様な海藻が存在しますが、実際には多くの種類が未開発のままです。シーベジタブルは、このポテンシャルを引き出し、海藻がより身近な食材になることを夢見ています。
海藻の可能性とは
海藻の多様性は、特に日本において魅力的な側面です。かつては日常的に食べられていた海藻ですが、今では市場で目にする機会は限られています。シーベジタブルは海藻の基礎研究や種苗生産、さらには料理開発まで一貫して行い、海藻の新たな食文化の創造に取り組んでいます。
近年、環境意識の高まりと共に、健康志向な食文化が求められる中で、海藻の栄養価の高さやメニューの多様性が注目されています。また、シーベジタブルは、青のりしょうゆで「イノベーション・オブ・ザ・イヤー賞」を獲得するなど、業界からも評価されています。
未来を見つめた取り組み
シーベジタブルの展開は、ただの食材提供にとどまりません。社員食堂での海藻の定期的な提供や、高級百貨店での特別イベントを通じて、多くの人々に海藻の魅力を伝えています。また、海藻を使用した新しいスイーツ「海菓 umika」の販売も行い、品位ある食文化の発展に貢献しています。
これからの食の未来を考える上で、シーベジタブルのような企業がどのように環境と調和しつつ、革新的な取り組みをしているのかは、一層注目が集まることでしょう。彼らの取り組みを通じて、私たちにとっての「食」の意味が再定義されていくことを期待しています。