王子ネピアがスキンケア部門に進出し顧客対応を革新
王子ネピア株式会社は、スキンケア市場への参入を機に、顧客対応の質を向上させるため、大規模な改革を実施しました。テクノロジーを駆使して、お客様の声やインサイトを活用するこの新しいアプローチは、企業名をそのままにするのではなく、コンシューマーとのつながりを深め、ブランドロイヤルティを向上させることを目指しています。
スキンケア市場への挑戦
王子ネピアは、長年家庭用紙製品を主要ビジネスとして成長してきましたが、最近、スキンケア市場への進出を決定しました。この新しいカテゴリーは、デジタルチャネルとの親和性が高いターゲット層を意識したものです。これに伴い、カラクリ株式会社から提供された生成AIシステム「KARAKURI CXM」を活用した顧客対応の変革に乗り出しました。
既存の課題と解決策
王子ネピアはこれまで、熟練オペレーターによる個々の経験に基づいた顧客対応を行っていましたが、その結果、ナレッジが属人化し、次世代への継承が難しい状況でした。しかし、AI技術を取り入れることで、経験則に頼らず、ナレッジを組織的に管理する体制を構築しました。
AIシステムの導入
新しい顧客管理システムは、2,000行を超える豊富な商品データを基に、顧客の問い合わせに迅速かつ正確に対応するために設計されています。AIチャットボット「GeN」をスキンケアサイトに設置することで、ユーザーは自らの疑問を簡単に解決できるようになりました。また、オペレーター支援ツール「KARAKURI assist」により、AIは過去の優良応対データを基に最適な返信を生成し、効率的な対応を実現しています。このシステムは、製品の特性や情報の豊富さに基づいた高品質なサポートを可能にします。
顧客の声をデータ化
2025年10月から始まる次のフェーズでは、AIを用いて顧客の声をテキスト化し、リアルタイムで記録を行います。このシステムによって顧客のロイヤリティや流通チャンネルへの要求など、より深いインサイトが抽出され、製品開発やマーケティング戦略に活用されることが期待されています。
今後の展望
2026年5月からは、AIによる応対品質の評価機能が導入され、対応者へのフィードバックが自動生成される予定です。これは新入社員や中堅オペレーターの育成においてもデータドリブンなアプローチが可能になることを意味します。成果が見える形での提言は、今後の顧客体験や製品の品質向上に寄与することでしょう。
王子ネピアの理念
王子ネピアのお客様相談室では、単なる対応件数を目標にするのではなく、顧客体験の向上と「ファン作り」を重視しています。この理念を基に、熟練者のナレッジを継承しながら、組織全体の品質を保つ取り組みが進められています。
カラクリ株式会社が提案した段階的なアプローチは、企業にとって非常に現実的であり、長期的な競争優位を形成するための重要な一歩となるでしょう。AI技術を駆使して、企業文化や顧客との関係性を進化させる王子ネピアの新しい取り組みから目が離せません。