宗家源吉兆庵の『花美麗鳥』が名誉総裁賞を獲得
先日、北海道で開催された「第28回全国菓子大博覧会」において、株式会社宗家源吉兆庵が自信を持って出展した工芸菓子『花美麗鳥』が名誉総裁賞を受賞しました。この賞は、出展された約90点の作品の中で、特に優れた作品に与えられるもので、最高評価の10作品が選ばれる非常に名誉なものであります。これで宗家源吉兆庵は、2008年から続く4大会連続の受賞となります。
菓子の背景とテーマ
今回受賞した『花美麗鳥』のテーマは、「牡丹と孔雀の美しき姿」です。麗しい孔雀のつがいが、色とりどりの牡丹の花の中に佇む様子を美しく表現しています。孔雀の羽が広がる姿は見事なのですが、今回の作品ではその後ろ姿にも焦点をあて、艶やかな魅力を強調しています。これにより、観る者に異なる印象を与える工夫がされています。
この作品は完成までに約1年の歳月がかかり、手作りされたパーツはなんと約7,300個。孔雀の飾り羽や約2,600枚の牡丹の葉すべてが、専属の職人4名により詳細に作り込まれました。そんな手間と技術が凝縮された作品は、まさに職人の美的センスと熟練した技を感じさせるものです。
工芸菓子について
工芸菓子とは、白餡や砂糖、米粉など、食用の素材を使って創り出される芸術とでも言うべき存在です。テーマには自然の美しさが表現され、花や鳥、山水などを写実的に模した作品が多くあります。歴史的には、江戸時代に「献上菓子」として大奥で鑑賞されたのが始まりであり、現在でもその伝統と技術を踏襲しています。
その製法は、和菓子の技法を基にしており、熟練の技が光ります。特に職人の技術が詰まった作品は、四年ごとに行われる菓子博で一堂に集まるため、観る者には特別な体験として記憶に残ること間違いなしです。
菓子大博覧会の詳細
「第28回全国菓子大博覧会」は、2025年5月30日(金)から6月15日(日)にかけて開催されます。会場は道北アークス大雪アリーナ(旭川大雪アリーナ)で、来場時間は10:00から18:00(最終日は17:00まで)となっています。笑顔あふれるスイーツをテーマにした今回は、皆さんが楽しめる内容が盛りだくさんです!
ぜひこの機会に、職人の技と工芸菓子の世界を体験してみてはいかがでしょうか。