食事・睡眠・運動が記憶力に与える影響を解析した最新調査

健康ビッグデータ調査の信頼性と重要性

株式会社ファンケルが実施した「健康ビッグデータ調査」は、20歳から69歳の男女33,246人を対象とし、記憶力の低下と食事、睡眠、運動習慣の関係を詳しく解析しました。この調査結果には、現代のライフスタイルがどれほど私たちの認知機能に影響を及ぼしているかを示す貴重なデータが含まれています。

主な調査結果

1. 就寝前の食事の影響

就寝前2時間以内に食事をする頻度が高い人は、記憶力の低下を感じる割合が明らかに高いことがわかりました。これは、夜食が脳部の活動に影響を及ぼし、結果として記憶力の低下をもたらす可能性を示唆しています。実際、アンケート結果からは、週に1回未満の頻度で就寝前に食事をしない人々と比較すると、多少でも夜食を取る人の方が記憶力の低下を感じやすいことが分かりました。これにより、就寝前の食事には慎重になる必要があります。

2. 睡眠時間の重要性

次に、睡眠時間の影響が挙げられます。調査によると、睡眠時間が6時間以上の人は、6時間未満の人に比べて記憶力の低下を感じる割合が低いことが確認されました。これは、しっかりとした睡眠が脳の機能を助け、記憶力を守ることに寄与していると考えられます。

3. 運動の習慣化

運動習慣の有無についても興味深い結果が得られました。「週2回以上」運動する人は、ほとんど運動をしない人と比較しても、記憶力の低下を感じる割合が低いことが分かりました。運動は脳に良い影響を与え、記憶力の維持に貢献していると推測されます。

健康サポート企業への進化

ファンケルはこれまで、健康食品を通じて多くの人々の健康を支えてきましたが、今後は「睡眠」と「運動」の面でもサポートを強化し、トータルで健康をサポートする企業へと進化を目指します。多様化する生活スタイルに対応するため、食事や運動、睡眠を継続的に見直し、調査を通じて得られたデータを基に健康情報を提供していきたいと考えています。

専門家の助言

食事摂取基準に携わった柴田克己先生は、「就寝前の食事は、記憶力の維持に悪影響を与える一方、適度な運動や睡眠がその維持を助ける」と述べています。脳と腸は深い関係があり、食事が腸の活動を刺激し、結果として脳の神経にも影響を与えるのです。運動は脳へのグルコースの取り込みを促進しますが、睡眠不足と夜食がその流れを阻害します。