I-neと東京大学共同開発のマイクロニードル技術で次世代の化粧品革命へ

I-neが切り開く新たな化粧品の扉

化粧品業界において、I-ne（アイエヌイー）が東京大学生産技術研究所の金範埈教授との共同研究により、マイクロニードル技術を化粧品に応用する新たな製剤技術を確立しました。この革新的な取り組みは、2024年12月からの製品化を目指しており、特許出願もすでに完了しています。

共同研究の背景

化粧品市場では、従来の化粧水やクリームは主流の製剤ですが、これまで数十年にわたり大きな変化が見られませんでした。お客様に新しい使用感や楽しさを提供することは、化粧品業界の喫緊の課題の一つです。そんな中、注目を集めているのがマイクロニードル技術です。この技術は、微細な針を使用して美容成分を皮膚の内部に直接届ける方法で、従来は局所注入に使用されてきました。

I-neは、この技術を応用し、美容成分だけでなく、さまざまな成分を選択的に皮膚に届けることを目指しています。これにより、新しい化粧品の可能性を広げ、機能の最大化を図ることが可能です。

共同研究の詳細

この研究では、I-ne側でマイクロニードル化する成分の選定や処方設計を行い、東京大学ではMEMS技術を使い、新たな形状や組成のマイクロニードル製剤の製造プロセスを確立しました。さらに、その製剤の有効性や安全性も評価されています。この研究リアリティの高い新世代のマイクロニードル製剤の開発を進めており、今後の展開に大きな期待が寄せられています。

金範埈教授の専門性

金範埈教授は、半導体ナノ加工技術を基にしたマイクロ加工分野のリーダーとして知られています。さまざまな材料を用いた高精度なマイクロ・ナノ構造の創出に関する研究は国際的にも評価を得ており、最近では生分解性マイクロニードルによる無痛ドラッグデリバリーシステムの実用化にも取り組んでいます。これにより、化粧品成分のマイクロニードル化という新たな道が開きました。

未来への期待

I-neのこの研究成果は、美容科学や医学の分野に新たな研究とイノベーションの機会をもたらすでしょう。最終的には、マイクロニードル技術を基にした多様な成分を効率的に肌に届ける新しい商品が開発され、消費者に新たな選択肢を提供することを目指します。

さらに、I-neは化粧品の枠を超え、広範な美容技術やサービスへの応用を検討しており、業界全体の価値向上にも寄与していく予定です。これにより、消費者がより多くの美容体験を享受できることが期待されています。