紫外線対策の新常識！DNA修復力を高めるアルニカエキスとは

紫外線（UV）は私たちの肌にさまざまな影響を及ぼします。特に表皮細胞のDNAに傷を与えるUVB波は、シミやシワといった老化の原因になることが知られています。ポーラ化成工業が行った研究では、紫外線によるDNAの傷がどのようにして修復されるのか、またその修復力に重要な要素があることが判明しました。

UVの影響とは

私たちの肌は、他の哺乳類と比較するとUVの影響を受けやすいと言われています。UVB波が肌のDNAに直接的にダメージを与え、通常は細胞が持つ修復機能で回復します。しかし、加齢に伴ってその修復力が低下することが知られており、結果として肌に傷が蓄積され、老化が進行します。この逆転を図るためには、紫外線の影響を軽減するだけでなく、肌自身の修復能力を強化することが重要です。

直後のDNA修復が重要

ポーラ化成工業の研究チームは、紫外線を浴びた直後の肌のDNA修復に注目しました。この修復プロセスには、IGF1R（Insulin-like Growth Factor 1 Receptor）という受容体が深く関わっていることが明らかになりました。IGF1Rの発現が減少すると、早期のDNA修復力が落ちてしまい、結果としてDNAにダメージが蓄積しやすくなることが分かったのです。

研究では、IGF1Rの遺伝子発現が低下した表皮細胞では、UV照射から10～30分後に修復因子の働きが弱まり、60分後には通常の細胞との間に大きな差が生じることが確認されました。つまり、IGF1Rによる修復力が、 UVによる傷がその後どれだけ蓄積するかに影響を与えるカギであることが明らかになったのです。